『ゴッドファーザー』ジェームズ・カーン、試写会を途中退席していた ─「すごく腹が立ってしまって」

『ゴッドファーザー』シリーズにてソニー・コルレオーネ役を演じた名優、ジェームズ・カーン。公開から半世紀を迎えた1作目でカーンは、ヴィトーの長男であり頭に血が上りやすい豪放な男を怪演した。映画史に燦然と輝く傑作として知られる本作だが、カーンは試写会で激怒し、最後まで鑑賞せずにその場を去ってしまったことがあるのだという。
フランシス・フォード・コッポラ監督が手がけた本作は、裏切りと陰謀がはびこる闇社会を牛耳るマフィア、ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)というファミリーの台頭と、その一大家を継承するマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)、ソニー・コルレオーネ(ジェームズ・カーン)ら家族を描く壮大な物語。この度、The Hollywood Reporterのインタビューにてカーンは、コルレオーネファミリーの顧問弁護士、トム・ヘイゲンとソニーのあるシーンがカットされていたことに気づき、激怒したことを明かしている。
「マイケルがデカとソロッツォを自分で始末すると僕に言ってきて、“目の前で脳ミソをブッ飛ばすんだ”と返す場面がありますよね。その前には同じ部屋で、ボビー(ロバート・デュバル)と10ページぐらいにわたるシーンがあったんですが、それをフランシスはまるごとカットしたんです!ものすごく腹が立ってしまって、最後まで映画を観ることが出来ませんでしたよ。」
どんなシーンだったのかは定かでないが、相当気に入っていたということだろう。「ただ、それ以外では監督は私に大きな名誉を与えてくれました」と笑いながら話を続けるカーンは、アカデミー賞では助演男優賞に候補入り。受賞こそならなかったが、カーンの名演ぶりを疑う余地はなく、本作を経て世界的に名を轟かせることになったのだ。
ちなみにカーンは、コッポラ監督最新作『Megalopolis(原題)』に出演交渉中と過去に報じられていた。果たして、タッグ再びとなるか?
Source:The Hollywood Reporter