『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』オープニング世界興収、1億7,900万ドルのスタートに ─ 中国が興行引っ張る、日本も海外第2位の滑り出し

2019年5月31日、ハリウッド版『ゴジラ』シリーズの最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が日本・米国ほか世界各国にて公開された。本作は『GODZILLA ゴジラ』(2014)『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)に次ぐ「モンスターバース」の第3作でもあり、2020年公開『ゴジラ vs キングコング(邦題未定、原題:Godzilla vs. Kong)』に繋がる一本だ。
米Box Office Mojoによると、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は6月2日(米国時間)までの3日間で、全世界興行収入1億7,902万5,000ドルを記録。内訳は米国興収4,902万5,000ドル、海外興収1億3,000万ドルとなっている。事前の予測値には届かなかったが、米国では週末興収ランキングの第1位を獲得した。
海外市場を引っ張ったのは、やはりハリウッドに並ぶ巨大市場である中国の7,000万ドル。これは前作『GODZILLA ゴジラ』の2倍以上にあたるほか、『ランペイジ 巨獣大乱闘』(2018)『MEG ザ・モンスター』(2018)といったモンスター映画をしのぐ成績となった。中国人女優チャン・ツィイーの起用も、国内の観客には訴求力のひとつとなったとみられる。
またゴジラ誕生の地、日本では840万ドル(約9億869万円 ※1ドル約108円換算)を記録。海外市場の第2位となる成績を打ち立て、“お膝元”としての存在感を示した。米Deadlineによれば、ワーナーはアジア圏での初動に満足しているという。これに続くのは、メキシコの460万ドル、イギリスの440万ドル、台湾の410万ドル、インドネシアの350万ドル、ロシアの250万ドル、タイの230万ドル、韓国およびマレーシアの各220万ドルだ。
しかしながら気になるのは、本作が米国にて予想を下回るオープニング成績となったことだ。前作『GODZILLA ゴジラ』が9,300万ドル、『キングコング:髑髏島の巨神』が6,100万ドルだったことと比較すると、今回は大きな下落と言わざるをえない。とはいえ、ゴジラ映画が米国で大々的に公開されるのは5年ぶり。『キングコング』が米国発祥のモンスター映画であることも無視できないだろう。モスラ・ラドン・キングギドラの登場が、(たとえ日本の観客には親しみのあるキャラクターだとしても)米国の観客にとってはハードルを上げることとなった可能性もある。
幸いにも、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は観客から高い評価を受けている。米Rotten Tomatoesでは批評家スコア39%に対し、観客スコアは87%という高水準。観客評価をもとに作品を格付けするCinemaScoreでは「B+」、中国Maoyanでも10段階評価で8.5点という成績を記録した。日本でもSNSを中心に、作品に熱狂する声が数多く聞かれている。今後、口コミやリピーターによって数字をどこまで伸ばせるかがポイントといえそうだ。
映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は2019年5月31日(金)より全国東宝系にて公開中。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公式サイト:https://godzilla-movie.jp/
Source: Box Office Mojo, Deadline, Variety