『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ゴジラ・モスラ・ラドン・キングギドラ、造形秘話特集 ─ 良いデザインは「シルエットが基本」

「問題は“どうやって巨大な蛾をカッコよく見せるのか”。(モスラは)ただ蛾を大きくしたものではありません。本質を知るため、蛾についてきちんと研究しなくてはいけませんでした。すると、蛾が蝶とはまったく違うことがわかったんです。蛾は本当にすごい昆虫ですよ。たくさんの種類がいて、いろんな形がある。捕食動物みたいな種類もいれば、従来のモスラよりも美しく、もっと怖い(見た目の)種類もいます。」
結果的にマイケル監督が選んだのは、「昆虫風の巨大なクリーチャーを作る」というアプローチだった。どこから見ても、動いている時にもリアリティのある怪獣を目指したという。同じく大切だったのは、蛾の鱗粉や、生物の発光という自然的側面。本作における“怪獣たちは古代の神々である”という新設定も発想の材料になっている。「彼女(モスラ)が夜空を飛んでいる時はどんなふうに見えるんだろう、天使を見ているように思うんじゃないかな、って」。
なお本作のモスラは、羽根に眼のような模様が存在する。これはゴジラの眼をイメージしたもので、実際の蝶や蛾が、捕食者に対抗するための模様をもっていることが参考になったとか。「女神の美しさと力強さ、獰猛さもある。キングギドラやラドンと渡り合える、美しく力強いモスラにしたかったんです」。
マイケル監督は、本作で採用した“怪獣たちは古代の神々である”という設定、“古代において怪獣は崇拝される存在だった”というディテールを怪獣の造形にも活かしているようだ。予告編でも明らかなように、劇中で怪獣は「タイタンズ(Titans)」とも呼ばれるのである。
「古代の人々がこの生き物を見た時に、神様だとして、両膝をついて首を垂れてしまうような存在感を与えたいと思いました。巨大な恐竜のように見えてはいけません、『ジュラシック・パーク』になってしまいますから。(造形を)特別なもの、彼ら固有のものにしなければならなかったんです。だって彼らはタイタンズ(Titans)ですから。」
映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は2019年5月31日(金)全国ロードショー。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公式サイト:https://godzilla-movie.jp/
Source: Collider