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ハリウッド実写版『AKIRA』2019年内に撮影開始か ─ 『マイティ・ソー バトルロイヤル』タイカ・ワイティティ監督が就任との報道

Photo by Rodrigo Kore https://www.flickr.com/photos/opk/86104140/

大友克洋の傑作漫画、『AKIRA』(講談社刊)のハリウッド実写映画化企画が進行しているようだ。監督として『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のタイカ・ワイティティが就任し、2019年秋までに撮影が開始される可能性が高まっている。

タイカ・ワイティティ
タイカ・ワイティティ監督 Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36201776766/

The Hollywood Reporterほか複数のメディアによると、映画版『AKIRA(邦題未定、原題:AKIRA)』は、カリフォルニア・フィルムコミッションによる「映画&テレビ税額控除プログラム2.0(California Film Commission’s Film & TV Tax Credit Program 2.0)」によって税額控除を受ける18本の長編映画のひとつに選出されたとのこと。米Varietyによれば、控除を受けるには180日以内に撮影を開始しなければならない

この「映画&テレビ税額控除プログラム2.0」は、カリフォルニア州にて撮影を実施することで、当地に経済効果が生まれることを期待されるプロジェクトが対象となっている。『AKIRA』はスタッフやエキストラへの賃金など、カリフォルニア州にて9,200万ドルの支出を見込まれており、代わりに185万ドルの税額控除を受ける予定。180日以内、すなわち2019年10月初頭までの撮影開始を目指して、これから急ピッチで企画が進行することになりそうだ。

監督に就任したと報じられているワイティティ監督は、2017年9月の時点で本作の契約交渉に入ったと伝えられていた。本人は就任の熱意を示していたが、その後の状況は明らかになっていなかったのである。最新作『Jojo Rabbit(原題)』をはじめ多数のプロジェクトを控える多忙の身だが、滞りなく企画が進行した場合、長編映画の次回作は『AKIRA』になりそうだ。プロデューサーは原作の映画化権を取得していた俳優のレオナルド・ディカプリオが務める。

なお、大友克洋による原作漫画は2019年を舞台とする設定だが、実写映画版『AKIRA』は2060年の東京が舞台とのこと。全編の撮影がカリフォルニアで71日間にわたって実施される予定とあって、現地には近未来の東京を模した巨大セットが建設されることになりそうだ。日本での撮影が実施されるかどうかは不明である。

以前からワイティティ監督は、実写版『AKIRA』について「アニメ映画ではなく原作コミックを実写映画化したい」述べていたほか、出演者についても「アジア人のティーンエイジャーがいい」として、スター俳優ではなく新人を抜擢する意向を語っていた。おそらく出演者や脚本家など、新たな情報が随時到着することになるだろう。今後の情報を楽しみにしておきたい。

ハリウッド実写版映画『AKIRA(邦題未定、原題:AKIRA)』の撮影・公開時期は未定。製作は米ワーナー・ブラザースが担当する。

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Sources: THR, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。