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もしもMCUに『X-MEN』がいたら『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は製作されなかった?「原作ファンすら知らなかった」

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
写真:ゼータ イメージ

思い返せば、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)はその現象自体が奇跡のようなシリーズだ。キャプテン・アメリカやハルクといった元よりの人気キャラクターは所属していたものの、スパイダーマンやX-MENの面々などの著名ヒーローは当初不在。にもかかわらず、『アイアンマン』(2008)など原作コミックファン以外にはあまり知られていなかったキャラクターを主役に据えた映画を次々と大ヒットに導いた。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)映画化も大胆不敵だった。今となってはすっかりお馴染み、愛着すら覚えるガーディアンズの面々は、2014年の第一作目映画化以前にはその存在をほとんど知られぬ未知のヒーローチームだった。20世紀フォックスの企業買収に乗り出したマーベル・スタジオは、間もなく『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』の映画化権利を獲得すると見られているが、それではもしもMCUに初めからX-MENらが所属していたら、こうした眠れるヒーローらにスポットライトが当てられることはあったのだろうか。ファンからの素朴な問いに、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ジェームズ・ガン監督が自ら回答した。

「難しい質問ですね。ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ製作社長)が『スター・ウォーズ』やスペース・オペラの大ファンで、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』実現のアイデアを温めていたんです。もしも(『ファンタスティック・フォー』や『X-MEN』の)コンテンツや映画も持っていたとしたら、スケジュールもパンパンになっていて、(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は)製作されなかったかも。

この回答に対し、別のファンが以下のように質問を続ける。

「その場合、スタジオが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』映画化を選ばなかっただろうというのは分かります。では、『アイアンマン』はどうでしょう?MCU以前のアイアンマンって、原作ファン以外には知られないキャラクターでしたよね。もしマーベル・スタジオが最初から全てを持っていたら、MCUは今と全く違うものになっていたでしょうね。」

「そうですね。違いといえば、アイアンマンは原作ファンの間では超有名だったけど、ガーディアンズは原作ファンにすらほとんど知られていなかったことかな。

「なぜマーベルはアイアンマンを?」バイス・プレジデントの発言振り返る

ガン監督が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』一作目の製作前に直面していた「キャラクターが知られていない」というハードルは、初期のMCUが常に抱えていた課題だったのだろう。「誰も知らないキャラクターなのだから、ヒットするはずがない」──ほとんどの人がそう杞憂するであろうこの課題を、マーベル・スタジオはむしろアグレッシヴに考えていた。THE RIVERでは、2017年4月に東京は六本木ヒルズで開催されたマーベル史上最大規模の大型総合展『マーベル展 時代が創造したヒーローの世界』に来場したマーベル・エンターテイメント社バイス・プレジデント、C.B.セブルスキー氏より、以下のコメントを記録していた

「『アイアンマン』公開時には、”なんでマーベルはアイアンマンから始めたんだ?アイアンマンなんて、マーベルの中ではB級、C級のキャラクターじゃないか”という意見もありました。ですが、マーベルには常に“素晴らしいキャラクターと素晴らしいクリエイターがいれば、素晴らしいコンテンツが生まれる”という信念を持っていました。ロバート・ダウニー・Jr.にジョン・ファヴロー監督、プロデューサーのケヴィン・ファイギ。他にも素晴らしいキャストとクルーの力によって、素晴らしい物語が生まれました。その後の歴史は御存知の通りです。」

今やMCUは映画界を席巻する一大シリーズとなり、『アベンジャーズ』(2012)は全映画の興行収入記録史上5位を記録。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いに見られるが、その発展の途上において彼らの手持ちカードは実はそう多くなかったとも振り返ることができる。

もしもMCUに初めから『X-MEN』などが所属していたら…?私たちが暮らすこの世界とはまた別、マルチ・バースの地球では、今ごろMCUが全く異なる様相を呈しているのかもしれない。

Source:https://twitter.com/JamesGunn/status/951529149235044352

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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