実写版『グランツーリスモ』は実話を描くってどういうこと?ゲーマーからプロレーサーになった男が語る

あの人気ゲーム『グランツーリスモ』がハリウッド実写映画化を果たす。ストーリーは実話に基づいているというが、一体どういう設定なのか?その詳細が特別映像で語られた。
オーランド・ブルーム、デヴィッド・ハーバー、アーチー・マデクウィ主演の本作は、モデルとなったレーシングドライバーがいる。ヤン・マーデンボローという人物だ。ゲームでしか車の運転を経験したことがなかった男が、プロのレーサーになるまでの前代未聞の挑戦を果たした。
世界的大ヒットのドライビングゲーム「グランツーリスモ」に没頭していたヤンは19歳の時、世界中から集められた「グランツーリスモ」のトッププレイヤーたちを本物の国際カーレースに出場するプロレーサーとして育成するため、競い合わせ、選抜するプログラム『GTアカデミー』の存在を知る。そこで幼いころからの“レーサーになる”夢を実現させるために、アカデミーの門戸を叩くことになるのだが、ヤンは「運転は未経験だったのに、8カ月後には時速200キロで走っていた」とそれまで車の運転が未経験だったという衝撃の事実を明かす。
GTアカデミーを発足させるダニー役のオーランド・ブルームはそんなヤンの挑戦に対し「ヤン・マーデンボローはゼロから大きな夢をつかんだ」と不可能と思われる夢を実現させた努力を褒め称える。レーサーを目指しGTアカデミーに来たゲームのトッププレイヤーたちを指導する元レーサー・ジャック役のデヴィッド・ハーバーは「家でゲームをしていた少年がすごいレーサーになった」と驚きを隠せない。
さらに本作の主人公ヤン・マーデンボローを演じたアーチー・マデクウィはヤン本人と対面し「ヤンには尊敬の気持ちしかない。車内の撮影は本当に過酷だった」と初めてのドライビングシーンに苦戦したことを明かしつつ、続けて「ヤンは強い情熱と強い思いで、自分自身で道を切り開いて、世界中に勇気を与えた」と、この物語の主人公に称賛を惜しまなかった。
映像の中にはレーシングシーンと思われるメイキングも含まれ、空撮などを取り入れた壮大なスケールでの撮影と細部にまでこだわったレーシングカーがずらりと並ぶ光景を見ることができる。またヤン・マーデンボロー本人がスタントドライバーとして本作に参加していることも確認できる。
そんな世界一過酷な夢への挑戦を続けるヤン・マーデンボロー自身は、5月26日~28日に富士スピードウェイで開催される『ENEOS スーパー耐久シリーズ 2023 第2戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース』で久しぶりのレーサー復帰を果たす。今後も夢を実現させた男のさらなる挑戦から目が離せない。
“日本発”のゲーム「グランツーリスモ」から生まれた、奇跡の実話『グランツーリスモ』は2023年9月、全国の映画館で公開。
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