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『ゴジラ vs キングコング』宿命の対決どうなる ─ 『キング・オブ・モンスターズ』監督が予測不能な勝負を予告、自身も脚本に参加

GODZILLA ゴジラ
©Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』から、『ゴジラ vs キングコング(邦題未定、原題:Godzilla vs. Kong)』へ。ハリウッド版『ゴジラ』最新作として、まぎれもない「ゴジラ映画」をハリウッドの巨大資本で実現した前者から、いよいよ「モンスターバース」は最大の対決へとなだれ込んでいく。

怪獣映画ファンのツボを押して押して押しまくった、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のマイケル・ドハティ監督は、本作のポストプロダクション(仕上げ作業)のさなか、『ゴジラ vs キングコング』の脚本にも数週間携わった。米Bloody Disgustingでは、ドハティ監督の口から“宿命の決戦”について少しだけ踏み込んで語られている。

「勝ち目がなさそうなところが面白い」

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を経て、ゴジラとキングコングはいかにして激突するのか、なぜ戦わなければならないのか。謎に包まれたプロットについて、ドハティ監督は「双方が対決するモチベーションが理にかなっていること、不自然ではないことを祈っています」と述べ、詳しくは語らなかった。しかし、監督はこうも述べている。

「非常に攻撃的で力強く、縄張り意識の強い動物が2匹いて、両方とも自分こそが全生物の支配者にふさわしいと思っているとしたら…ただ一緒にお茶を飲むだけでは終わらなさそうですよね。」

キングコング:髑髏島の巨神
『キングコング:髑髏島の巨神』ブルーレイ&DVD発売中 ©2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

しかし『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)と『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観るかぎり、ゴジラとキングコングの決戦はゴジラが圧倒的に有利なように思える。ドハティ監督もこれを否定していないが、同時に「勝ち目のない戦いになりそうなところが面白い」と語っていることはポイントだろう。

「僕は勝ち目のない戦いが好きなんです。ロッキーとイワン・ドラゴの対決(『ロッキー4/炎の友情』)みたく、フェアではなくても明快な戦いがいい。負けると思われている方がサプライズを繰り出すこともあるでしょう。

みなさんも“キングコングに勝ち目はないでしょ”という反応をされますよね。だけど『髑髏島の巨神』の時、コングはまだ若かったんです。それから成長したでしょうし、初めて登場した1970年代から、彼がどれだけ大きくなったのかは誰も知りません。それに、コングは非常に賢いですから。霊長類として道具を使いますし、動くのも機敏で軽快なんです。」

キングコング:髑髏島の巨神
『キングコング:髑髏島の巨神』ブルーレイ&DVD発売中 ©2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

米ワーナー・ブラザースが公開したあらすじによれば、『ゴジラ vs キングコング』では2大怪獣が宿命の対決を果たす中、秘密組織モナークは「知られざる土地での危険な任務に挑み、タイタンの起源を暴こうとする」という。またモナークとは別に、ゴジラとキングコングの双方を消滅させようともくろむ人々も登場するというが……。

怪獣映画への比類なき愛情を公言してきたドハティ監督は、ゴジラとキングコングの対決について「運命だと思います」と語っている。『キングコング』(1933)や『原子怪獣現わる』(1953)に影響を受けて誕生したゴジラが、2020年にキングコングと改めて対峙するのは「運命」であり、そして「人間には、ああいう戦いを見たいという欲望がある」のだと。

「神話や伝説を遡れば、ギリシャ神話では神々の戦いが描かれています。種としての私たち自身に、そういう部分があるんでしょう。『プラネットアース』のような自然のドキュメンタリーを私たちが見る理由の半分くらいは、動物たちの争いを見ることにあるのだと思っているんです。クロコダイルと水牛が戦ったりね。」

『ゴジラ vs キングコング』の監督を務めるのは、『サプライズ』(2011)『ザ・ゲスト』(2014)のアダム・ウィンガード。脚本は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのテリー・ロッシオ、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』マイケル・ドハティ&ザック・シールズが執筆した。

出演者は『ターザン:REBORN』(2016)アレクサンダー・スカルスガルド、をはじめ、『アイアンマン3』(2013)レベッカ・ホール、「アトランタ」(2016-)などのブライアン・タイリー・ヘンリー、日本人俳優の小栗旬、『ベイビー・ドライバー』(2017)エイザ・ゴンザレス、「Marvel アイアン・フィスト」(2017-2018)ジェシカ・ヘンウィック、『デッドプール2』(2018)ジュリアン・デニソン、『ヘイトフル・エイト』(2015)『死霊館のシスター』(2018)デミアン・ビチルほか。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』からはミリー・ボビー・ブラウン&カイル・チャンドラー、チャン・ツィイーが続投する予定。

映画『ゴジラ vs キングコング(邦題未定、原題:Godzilla vs. Kong)』は2020年3月13日に米国公開予定。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は2019年5月31日(金)より全国東宝系にて公開中。

THE RIVERによるマイケル・ドハティ監督インタビュー

Source: Bloody Disgusting

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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