『ゴジラxコング』監督、『ゴジラ-1.0』を「歴代最高のひとつ」と絶賛 ─ 作風の違いも予告
モンスター・ヴァース最新作『ゴジラxコング 新たなる帝国』のアダム・ウィンガード監督が、国産ゴジラ映画最新作『ゴジラ-1.0』(2023)を絶賛した。
英Empireのインタビューにて、『ゴジラ-1.0』の印象を尋ねられたウィンガード監督は、「素晴らしかった。今まで観たゴジラ映画のなかでも最高の一本に入ります」と語った。自身は『ゴジラvsコング』(2021)に続き、早くも2作目のゴジラ映画をつくりあげたばかりだが、最も印象的だったのは“ゴジラ”の解釈の違いだったようだ。
「(『ゴジラ-1.0』における)ゴジラの解釈は僕とはまったく違います。僕は60年代後半から70年代、昭和のゴジラ映画をお手本としているので、ゴジラというキャラクターはヒーローなんです。一方で『ゴジラ-1.0』は、ゴジラは登場人物が経験することのメタファーのようになっている。映画のトーンも僕たちの作品とはまるで違います。」
この発言は、同じくEmpireの取材に応じた、『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督によるコメントにも響き合っている。山崎監督はモンスター・ヴァース版のゴジラについて、「より楽しいゴジラだと思うし、東宝版もある時期はその方向に進んでいたことがあります。(モンスター・ヴァースは)ジャンルの中で、人間と怪獣のバランスをうまく取っていると思います」と話したのだ。
ゴジラの生誕70周年にあたっては、日本から『ゴジラ-1.0』が、ハリウッドではテレビシリーズ「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」、そして『ゴジラxコング』が連続的に発表されている。ウィンガード監督は「今はこれまで以上にゴジラが登場し、彼のあらゆる側面を見ることができる。本当にクールなこと」とも語った。
『ゴジラ-1.0』はアカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされており、巨匠スティーブン・スピルバーグも3回観たといわれるほか、「モナーク」の監督・製作総指揮を務めたマット・シャックマンも「2023年でNo.1の映画」と賛辞を贈ったそう。ブラムハウスのジェイソン・ブラムも「去年のベスト映画は『ゴジラ-1.0』です。めちゃくちゃ良かった、大好きです」と述べた。
映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』は2024年4月26日(金)公開。『ゴジラ-1.0』は公開中。
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Source: Empire Magazine 2024 April