トム・ハーディ、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』続編に改めて意欲 ― 「ゴーサインが出たらすぐ始める」

トム・ハーディという俳優にとって、あるいは映画史にとって、ジョージ・ミラー監督作品『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)は非常に重要な作品だ。アメリカのみならずここ日本でも空前の話題を呼んだ本作は、老若男女幅広い層に愛されたアクション映画だった。この作品で、トムは主人公マックス役を演じていたのである。
世界で絶賛を受けた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を受けて、ジョージ監督は続編の計画を練っていたとされる。しかし後述する理由によってであろうか、2018年7月現在、残念ながらその続報は聞こえてこないままだ。
そんな中、ポップカルチャーの祭典「San Diego Comic Con 2018」の会場にて、米Varietyはトムに対して『マッドマックス』次回作の件を直撃している。するとトムは、改めて続編への意欲を示したのだった。
Audiences can expect more #MadMax movies #SDCC2018 https://t.co/7WwZ21VH7p pic.twitter.com/98iPrK50jQ
— Variety (@Variety) 2018年7月21日
「観客は『マッドマックス』の続編を期待していい」。こう記されたVarietyの投稿には、わずか数十秒ながらトムの力強い言葉が記録されている。
「(『マッドマックス』は)ずっと3作品やる計画だったんです。なので、その機会がやってきて、次の映画にゴーサインが出るのを今も待っているところ。でも僕が関わっていた時は、(次回作には)要素が多すぎたんですよね。」
この口ぶりからは、トムが現在『マッドマックス』に関するプロジェクトからは離れていることがうかがえる。どうやら、シリーズの主導権はシリーズの配給を担当するワーナー・ブラザースにあるようだ。
「ワーナー・ブラザースに(権利が)属していますから、ゴーサインを出すのは彼らでしょうね。たくさんの企画があるので、現実に動き出すのをみんなが待ってるんです。そうなったらすぐに始めますよ。」
ジョージ監督が構想を練り、主演を務めるトムのモチベーションも高いというのに、なぜ『マッドマックス』シリーズの続編が作られそうにないのか。
それは2017年11月、ジョージ監督とワーナーが『怒りのデス・ロード』の製作費をめぐって対立したことに起因するとみられている。2018年4月に伝えられた情報によれば、監督側はワーナーへの信頼を失っており「今後いかなる作品も共同製作することができなくなった」とまで主張しているという。とはいえジョージ監督は、あくまで続編は「未来のこと」であり、今はわからないというスタンスを貫いてもいる。クリエイターもファンも望んでいる続編が大人の事情で作られない、それほど残念な話もないはずだが……。
Source: Variety
Eyecatch Image: Photo by DAVID HOLT