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『アイアンマン』幻のポストクレジットシーン、米国で初公開 ─ スパイダーマン、X-MENの存在が示唆されていた

マーベル
※画像はイメージです。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の原点、ロバート・ダウニー・Jr.主演『アイアンマン』(2008)から削除されていた「幻のポストクレジットシーン」が米国にて初公開された。

このたび、SF・ファンタジー作品を対象とする「サターン賞」に、あらゆるストーリーやキャラクターからなる世界を作り出したクリエイターを表彰する「スタン・リー ワールド・ビルダー・アワード(Stan Lee World Builder award)」が新設され、第1回受賞者にマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が決定。ビデオメッセージの中で、これまで門外不出とされていた幻の映像が初めてお披露目となった。MCUが現在ほどの人気を得ていなかった当時から、ケヴィン社長らが大きな野心を抱いていたことを証明するワンシーンだ。なお、この映像はサターン賞のライブストリーミングにて世界各国から閲覧できたが、現時点でストリーミングの映像は公開終了となっている(追って変化があればお伝えしていく)。

公開されたのは、ロバート・ダウニー・Jr.演じるトニー・スターク/アイアンマンの前に、サミュエル・L・ジャクソン扮するニック・フューリーが姿を見せ、「アベンジャーズ計画」の存在を告げるシーンの“別バージョン”だ。『アイアンマン』で、フューリーは「“私がアイアンマンだ”。ミスター・スターク、君は自分が世界で唯一のヒーローだと思っているだろう。だが、もっと大きな世界の一員になったということなんだ。まだ分からないだろうが」とトニーに語りかけていたが、このシーンにはまったくセリフの異なるテイクが存在したのだ。今回新たに公開された映像で、フューリーはこう口にしている。

「マンダロリアン シーズン3」「アソーカ」解説

「ガンマ線の事故、放射能を浴びた虫、ミュータントの詰め合わせ、それだけじゃ足りないみたいだ。人とうまく付き合えない、自分のオモチャは自分のものにしておきたい、ワガママ坊やの相手をしなきゃいけないなんて。」

ここでフューリーが言及した「ガンマ線の事故」とは、『アイアンマン』に続いて公開されたMCUの第2作『インクレディブル・ハルク』(2008)を指すもの。「放射能を浴びた虫」はスパイダーマン、「ミュータントの詰め合わせ」はX-MENを意味しており、MCUの最初期から、ケヴィン社長がマーベル・コミックの巨大ユニバース構想を意図していたことがうかがえる。

もっとも『アイアンマン』当時は、スパイダーマンの映像化権を有するソニー・ピクチャーズとの事業提携も、X-MENの権利を獲得していた20世紀フォックスを親会社のウォルト・ディズニー・カンパニーが買収することも、まだ“夢のまた夢”だっただろう。『アイアンマン』完成版のセリフが選択されたのも、ケヴィン社長らが大人の事情をいくらか考慮したためと考えられる。それから約10年が経過した今、スパイダーマンのMCU参戦が実現し、X-MENの登場も計画され、ついに本映像が日の目を見たのは非常に感慨深いところだ。

なお、ケヴィン社長はビデオメッセージの中で、『アイアンマン』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)までの「インフィニティ・サーガ」全作品をすべて収録したボックスセットを2019年内に米国でリリースすることを認めている。なお特典として、今回の映像のような、これまで決して表に出ていなかった秘蔵映像が収録されるとのこと。きっと、さらなるサプライズが用意されているに違いない。日本でのリリースを心から祈ることにしよう。

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Source: WatchMojo.com, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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