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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』物語はコミックから独立した展開に ― 出演者が明かす

マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、これまでの作品で展開してきたストーリーの“フィナーレ”となる一本だ。『アベンジャーズ』(2012)で初登場した闇の帝王サノスが、6つのインフィニティ・ストーンを求めて地球へと襲来する。

インフィニティ・ストーンによって真価を発揮するインフィニティ・ガントレットを携えたサノスと、そうそうたるマーベル・ヒーローたちが激突するという展開は、コミック『インフィニティ・ガントレット』(小学館集英社プロダクション刊)を原案としたものだ。しかし出演者によれば、本作のストーリーはコミックからも独立した展開になるという。

注意

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレと捉えうる情報が含まれています。

©THE RIVER

コミックから独立したストーリー、「新しい領域」へ

2017年夏、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の撮影現場にて、ブルース・バナー/ハルク役のマーク・ラファロと、ティ・チャラ/ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンがインタビューに応じている。
そこで「映画の準備のために読んだコミックはありますか?」と尋ねられた二人の答えは、本作がコミックファンの予想を裏切るストーリーとなる可能性を示唆していた。

マーク: この作品では、まったく新しい領域へ入っているような感じですよ。

チャドウィック: 独特なんです、どう説明していいのかわかりませんが…。とにかく、僕たちは本当にいろんな場所にいるんですよね。

マーク: だからコミックともぜんぜん違います。明らかに同じ要素はありますが、すべてが変化していく物語へ踏み込むんですよ。
『プラネット・ハルク』(ヴィレッジブックス刊)が『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)に大きな影響を与えて、『ワールド・ウォー・ハルク』(ヴィレッジブックス刊)のストーリーが始まる予感がありました。だからこの映画の撮影が始まる前に読んで、面白かったんですけど…はっきり言って、今のところ、直接の関係はまったくないですね

さらに二人は、本作の原案と目される『インフィニティ・ガントレット』についても深い関係を否定した。

マーク: (『インフィニティ・ガントレット』は)ためになりましたけど、そっちの内容とも違うんですよね。ちょっと戸惑いましたよ、“なんでこれが入ってないの? なんでこんなことやってるんだ?”って。

チャドウィック: 今回の場合、ほんとに、みなさんが見るものは(コミックとは)距離がありますね。

マークとチャドウィックは、具体的な内容に一切言及しないまま、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のストーリーが『インフィニティ・ガントレット』とは異なることをひたすら強調している。サノスがインフィニティ・ストーンを集めるという根幹だけを残して、あとは別の物語が展開されるということだろうか。
そういえば以前、コミックで活躍するアダム・ウォーロックは本作に登場しないことが明言されていたし、またサノスには宇宙征服を目論むに至った過去が描かれることも判明している……。

むろん、従来のマーベル・シネマティック・ユニバース作品もコミックに忠実なストーリーを描いてきたわけではない。コミックに登場したあらゆる要素を凝縮し、独立したストーリーとして完成させるのがマーベル・スタジオのスタイルなのだ。
おそらく『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』もこのスタイルを一部採用しているのだろう、前述した“サノスの過去”は『サノス・ライジング』(小学館集英社プロダクション刊)に近いようにも思われる。原案作品として『インフィニティ・ガントレット』に並んで有力視されている『インフィニティ』(ヴィレッジブックス刊)の要素が入っている可能性も高そうだ。いずれにせよ、コミックで予習しておけばより楽しめることは間違いないだろう。

しかしそれにしても気になるのは、二人の俳優が徹底してコミックとは異なるストーリーだと述べていること、そしてマーク・ラファロが口にした「新しい領域」という言葉である。“コミックとは異なる”どのような仕掛けが用意されているのか、その全貌は劇場で確かめることにしたい。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ウェブサイト:http://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw.html

Source: ScreenRant
©THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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