Menu
(0)

Search

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノスの宇宙征服、その動機が明らかに ― 狂気が生まれた理由描く

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に闇の帝王サノスが初めてその姿を見せたのは、2012年『アベンジャーズ』のポストクレジットシーンだった。あれから6年、ついに史上最凶・最悪のヴィランがスクリーンでその本領を発揮することになる……。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、MCUの集大成にして、これまでしばしば登場してきたサノスがメイン・ヴィランとしてスーパーヒーローと対決する作品だ。この役柄を演じるのは、『オールド・ボーイ』(2013)や『ボーダーライン』(2015)のジョシュ・ブローリンである。
サノスは宇宙を支配するため、6つのインフィニティ・ストーンを求めて地球を襲撃する。しかし、そもそも彼はなぜ宇宙に脅威をもたらさねばならないのか?

米Entertainment Weekly誌の特集記事では、その衝撃の動機や、サノスというキャラクターの性格について複数の証言が引き出されている。本記事にはストーリーに関する重要な情報が含まれるため、鑑賞前に情報をあらかじめ知りたくない方は、以下の内容にくれぐれもお気をつけいただきたい。

注意

この記事では、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のストーリーに言及しています。

―――

――

サノスの狂気、その背景に複雑な過去

マーベル・スタジオの公式Instagramには、サノスが月を引き寄せるという恐ろしい写真が公開されている。Entertainment Weekly誌が伝えた情報によると、この場所はサノスの故郷であるタイタンという惑星のようだ。すなわちサノスは、自ら故郷を葬っているわけである。

Check out these new images from @Avengers: #InfinityWar. Destiny arrives April 27th.

Marvel Studiosさん(@marvelstudios)がシェアした投稿 –

しかしマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、惑星タイタンが滅んでしまった理由がサノスではない可能性を示唆している。

「サノスはタイタンという星の生まれですが、そこにはもう人が住んでいません。彼はそれを防げたはずなのですが、そうすることが許されなかったんですね。」

そこには、サノスというキャラクターが生まれながらに背負っている複雑な背景があるようだ。演じるジョシュ・ブローリンは、参考となる作品をあげながら、サノスの過去について言及している。

「彼の家族は、彼とは違っているんです。タイタン人の見た目は全員よく似ていますが、サノスは醜い姿で生まれてきた。彼がどんなふうに育ったのかを(本編では)理解してもらえます。彼は現代のカジモド(編注:ヴィクトル・ユゴー著『ノートルダムのせむし男』の主人公。ディズニーによるアニメ版は『ノートルダムの鐘』)ですし、『香水 ある人殺しの物語』(編注:パチトリック・ジュースキント著)もサノスの物語に非常に似ていると思いますね。」

そしてファイギ社長は、サノスを狂気へと突き動かすきっかけとなった事件の内容を明かしているのだ。

「最も恐れていたことが起こる。惑星(タイタン)と、そこにいる全員が滅んでしまうんです。彼は、こんなことは二度と起こさないと誓います。そして、この宇宙が滅亡に向かっているんだと考えるんですね。生命が際限なく広がっていくことは宇宙を滅ぼし、生命を奪うことになると。」

そこでサノスは、宇宙の半分を守るには、あとの半分を滅ぼさねばならないと決意するのだという。予告編で彼が口にしている、「宇宙のバランスを取る」という言葉の真意はここにあったのだ。
ブローリンは「彼は(タイタンで)目立っていた。異様だった。奇妙だったんです。それが狂気を生んだんです」と述べる。またファイギ社長は、「彼を天才とみるか、脅威とみるかは考え方次第でしょう。ただし多くの人からすれば、これはとんでもない脅威ですよね」と語るのだった。

宇宙の半分を滅ぼすという巨大な計画のため、サノスは6つのインフィニティ・ストーンを長らく探し求めている。ブローリンはそんなサノスについて、「ものすごく知性的ですよ。映画に登場する誰よりも」という。さらに彼は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズに登場したガモーラ、ネビュラという“娘たち”とも感情を通わせていくそうだ。

「(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では)ガモーラとの関係性や、その変化も見てもらえます。[中略]撮影の4分の3が終わった頃、(アンソニー&ジョー・ルッソ監督が)“こんなにサノスへ感情移入するとは思ってなかったです”って言いに来ましたね。もちろんサノスには崇高な計画があるので、子どもたちの勝手な殺人を止めるようなところがある。でも彼は、(他者を)深く愛することもできるんです。」

ちなみにルッソ監督は、サノスがインフィニティ・ストーンを求める物語を、1990年代の強盗映画を参考にしながら撮っていったという。「サノスがショーウィンドウを破っていくのを、全員で追いかけるんですよ。」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ウェブサイト:http://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw.html

Source: EW(1, 2
©THE RIVER

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly