【ネタバレ】『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ハルクの物語はなぜこうなった?『マイティ・ソー バトルロイヤル』後の変化とは

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成であり、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)から要素のいくつかを引き継いだ作品である。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)を経て宇宙に飛び出したブルース・バナー/ハルクの物語は、ここでさらなる展開を迎えるのだ。

このたび米ワシントンD.C.で開催されたイベントに登場したアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、製作にあたってハルクの物語に込めたこだわりを語っている。米国メディアによれば、予告編についての意図もそこでは明かされたというのである。

注意


この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー

© 2018 MARVEL


ブルース・バナーというヒーローの物語

きっと観客は予想を裏切られたことだろう。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で、ブルース・バナーがハルクとして活躍するのは冒頭のわずかな時間のみ。アスガルドからの脱出船、ステイツマンがサノスによって急襲された際、ロキの合図によってハルクと格闘するだけなのだ。しかもよりによって、ハルクはサノスにほとんど歯が立たない……。

ヘイムダルの力によって地球へ送り届けられたブルースだったが、その後、彼はなぜかハルクを呼び出すことができなくなってしまう。ニューヨークにサノスの手下であるエボニー・モウとカル・オブシディアンが現れた際ばかりか、ワカンダにて窮地に追い込まれた時もハルクに変身することができず、ブルースはハルクバスターで敵と戦うことになるのだ。

ルッソ監督はブルース・バナー/ハルクの物語を生み出す上で、ハルクではなくブルース・バナーを大切にしようと考えていたという。米FANSIDEDは、イベントでのジョー監督の発言をこう伝えている。

「ブルース・バナーというキャラクターを慎重に扱わなくてはいけませんでした。なぜなら危うくなった時には、いつもハルクが彼を守ってくれて、ハルクがヒーローになり、彼(ブルース)は泣き言を言ったりする。僕たちは、ブルースにヒーローになって欲しかったんです。」

また米CBR.comによれば、ルッソ監督は二人そろってハルクのファンではあるものの、“いざとなったらハルクに変身して勝利を収める”という展開に観客が慣れてしまっていると感じていたという。そこで予想を裏切り、クライマックスではハルクとサノスの再戦ではなく、ブルースを自分自身の力でサノスと戦わせることにしたそうだ。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』のクライマックスでも、ブルースは自分自身の決断であるアクションを起こしている。しかし本作におけるブルースの決断は、さらに“その先”へと進んだ印象があるだろう。

 

ハルク役のマーク・ラファロは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』から『アベンジャーズ』第4作(正式タイトル不明)までの3作品で「ハルク3部作」ともいうべき物語が展開されることを以前明かしていた。『マイティ・ソー バトルロイヤル』でハルクが話せるようになったことはその発端、「アイデンティティの分裂した人間をふたりの個人にする、アイデンティティをきちんと分けることの始まり」だというのだ。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』において、ブルースとハルクはひとつの身体に同居する個別の存在となっていた。ブルースがハルクを呼び出し、ハルクがそれに応えるという関係性ができあがっていたのである。もっともハルクの自我が目覚めたことによって、「ハルクが出てこない」という状態が生まれたわけなのだが……。来たる『アベンジャーズ』第4作で二人の物語がどう変化するのかを楽しみにしておこう。

ちなみに『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の予告編には、本編に存在しなかった、ハルクがワカンダの地をヒーローと一緒に走っていくシーンが収められていた。ルッソ兄弟によれば、これは本編の展開を予想させないために作られたものだったという。編集段階でハルクの姿をコピーして、撮影した映像にわざわざ投入したのだとか。よくもそんな手の込んだことを……!

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国の映画館にて公開中。『アベンジャーズ』第4作は2019年5月3日米国公開予定だ

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Sources: CBR, FANSIDED

About the author

THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

JOIN THE DISCUSSION

※承認されたコメントのみ掲載されます。