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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』監督、ヒットモンキー&ハルク / レッドハルクの単独映画化に意欲「本当にやりたかった」

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手がけるジェームズ・ガン監督が、実写映画化したかったマーベル・コミックのキャラクターとしてヒットモンキーハルク/レッドハルクを挙げた。

これはFacebookでファンから寄せられた質問にガン監督が答えたものだ。あるFacebookユーザーが「『ガーディアンズ~』を撮る前、映画化したかったスーパーヒーローはいるんですか?」と尋ねたところ、ガン監督はこの3人(匹)を挙げたのである。

「ヒットモンキーをやりたかったね。本当にやりたかったよ。ハルク/レッドハルクの映画を撮ることにも興味があったね」

質問者もガン監督もすべて過去形で扱っているが、これらはもちろん「絶対にありえない」という類の話ではない……どころか、今となっては十分に実現しうる話だろう。なぜならガン監督は、今や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクオリティ・興収面での成功によってマーベル・スタジオから非常に信頼されているからである。現在ガン監督は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第3作の準備中だが、シリーズの完結後、ひょっとしたらひょっとするかもしれないのだ。

「殺し屋を殺す殺し屋」ヒットモンキー

マーベル映画だけを追いかけている観客にとって、きっとヒットモンキーというキャラクターはほとんど馴染みがないことだろう。ざっくり説明すると、ヒットモンキーとは“殺し屋を殺す殺し屋”のニホンザルだ。かつては普通のニホンザルだったが、自分の群れが傷ついた殺し屋を保護したことをきっかけに群れと対立し、最後には殺し屋を追ってきた集団によって群れを皆殺しにされてしまう。皮肉にも、最後には一切信頼しなかった殺し屋の格闘術を見よう見まねで学んだ能力を武器に、追手の集団を壊滅させるのだった……。

上記のオリジン・ストーリー、そしてスパイダーマン&デッドプールを巻き込んでの対決は、コミック『デッドプール:モンキー・ビジネス』(ShoPro Books刊)にて邦訳版を読むことができるので、ぜひお確かめいただきたい。

とにかく切れ味抜群の活躍が魅力的なヒットモンキーだが、こうした哀しい背景を持つ動物のキャラクターといえば、やはり『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のロケット・ラクーンを思い出すだろう。ユーモアとバイオレンス、そしてバックボーンの描かれ方など、まさにガン監督にはぴったりの題材なのだ。なんとか映画版を実現してほしいところだが、問題はコミック版「デッドプール」の登場キャラということで、映像化の権利をマーベル・スタジオと20世紀フォックスのどちらが保有しているのかということである。もちろんキャラクターの中には両社が権利をシェアしているものもあれば、かつては話し合いで融通が利いたこともあったようなので、諦めるのは早そうだ。

MCU登場済み、ハルク/レッドハルク

ブルース・バナー/ハルクは、すでにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でも大活躍を果たしている言わずと知れた有名キャラクターだ。『アベンジャーズ』(2012)以降演じているのはマーク・ラファロだが、MCUの黎明期にはエドワード・ノートン主演で単独映画『インクレディブル・ハルク』(2008)も製作されている。未だラファロ主演での単独映画は製作されていないが、もしも再び単独映画化されるとすれば『インクレディブル・ハルク』の続編になるのだろうか……。

またガン監督が言及しているレッドハルクとはハルクと同様の怪力を持つキャラクターだが、ハルク化しても理性を失わないという特徴がある。MCUにレッドハルクは登場していないが、コミックにおいてレッドハルク化するサディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍は『インクレディブル・ハルク』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)に登場済み。いわば「いつでも登場させられる」状況にはなっているのだが……問題は、ロス将軍を演じているウィリアム・ハートがすでに高齢ということだろう。それとも、うまく2人1役にすれば実現できるか?

いずれにせよコミックのキャラクターをスクリーンに躍動させ、見ごたえのあるドラマを与えてみせるガン監督の手腕は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で示された通り。「本当にやりたかった」「興味があった」という監督には、ぜひもう一度真剣に検討してほしいところである。

 

Source: http://www.cinemablend.com/news/1676320/the-hulk-movie-james-gunn-has-always-wanted-to-direct
Eyecatch Image: https://www.amazon.co.jp/Hit-Monkey-1-3-Daniel-Way-ebook/dp/B00ZME3ZLA
https://www.amazon.co.jp/インクレディブル・ハルク-字幕版-エドワード・ノートン/dp/B00JRMZJ94

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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