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『ジャスティス・リーグ』ザック・スナイダー版を「信じろ」? ─ サイボーグ役俳優と監督からメッセージか

https://www.instagram.com/p/Bg_4L19H47u/

ファンにとってDC映画『ジャスティス・リーグ』には、様々な想いが込もった作品となった。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンの「BIG3」に加え、フラッシュ、アクアマン、サイボーグといったDCコミックを代表するスーパーヒーローによる夢の共演が大いに喜ばれた一方で、前任監督だったザック・スナイダーが本来意図していたビジョンが観たかった、と悔やむ声も少なくない。

『マン・オブ・スティール』 (2013)や『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)を手がけ、その後のDC映画の気迫溢れる方向性を作り上げたザック・スナイダー監督は、愛娘の死による心労を受け『ジャスティス・リーグ』を途中降板。『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督の代打により、ユーモアも含まれた明るいトーンの作品となった。

この交代劇の裏で、ザック・スナイダー監督が撮影していた映像、および予定されていたシーンが大幅にカットされてしまったことが明らかになると、ファンの声は「ザック・スナイダー版カットを公開せよ」という署名活動にまで発展した。そもそも、そのザック・スナイダー版とやらは存在するのか、という論争まで巻き起こったが、その後発売となった『ジャスティス・リーグ』ブルーレイ&DVDにもザック版は収録されず、収められた未公開シーンは復活した後のスーパーマンの様子を捉えたものに限られていた。

“BELIEVE”の意味とは

ザック版は存在しない…。暫定的な結論が出たように見えた今、さらに一石を投じるような事態が発生した。同作でサイボーグ/ビクター・ストーンを演じたレイ・フィッシャーが自身のSNSに意味深なメッセージを投稿、さらにザック・スナイダーもそれに答えているのだ。

レイ・フィッシャーが投稿したのは、グリーンバックのセットでゴッサム・シティ大学とメトロポリス大学のアメフトの試合を撮影する風景だ。雪が舞う中、レイ・フィッシャーがタッチダウンを決めようとする瞬間をとらえている。この試合シーンは『ジャスティス・リーグ』予告編映像第二弾で見られたものの、本編ではカットされ、サイボーグが両手で作るホログラム・データ内に静止画でわずかに登場しただけだった。

レイ・フィッシャーはこの写真に、「人生には、計画した通りにいかないこともある。ひとつだけ出来ることは、信じたものに向って進むだけだ」とのコメントを掲載。直接の言及ではないものの、まるでザック版が実現しなかったことを悔やむような内容にもとらえられる。これを受け、ザック・スナイダーが同瞬間を別アングルからとらえた写真と共に「信じろ(Believe)」とのコメントを投稿したのである。

ザック・スナイダーによる「Vero」投稿。

『バットマンvsスーパーマン』との繋がり如何に

ところでゴッサム・シティ大学とメトロポリス大学のアメフト試合は、前作『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』内でも見られていた。劇場公開版未公開シーンでは、2名の警察官がパトカー車内で試合中継を観ており、ゴッサム・シティ大学はメトロポリス大学に58対0の大敗を喫している。この結果を受けてデイリー・プラネット編集長のペリー・ホワイトは、「最下位ゴッサム ─ 勝利まで永遠の10ヤード」の見出しでクラーク・ケントへの記事執筆を命じていた。(ちなみにこの直後、カメラは編集部壁面に設置されたTVモニターに移る。元ウェイン社のウォレスがスーパーマン像に落書きをしたことで連行されるニュースを捉えたものだ。この時壁面には3枚のモニターが並んでいるが、右側ではこの試合映像が放映されていた。)

これに気付いたファンがペリー・ホワイトによる件の見出し文を投稿すると、そこにザック・スナイダーが「注意を払ってくれる人がいるもんだ」と返信。米ScreenRantは「スナイダーはアメフト試合シーンをかなりの量撮影しており、複数回使うことによって『バットマンvsスーパーマン』で示唆されたビクター・ストーンのバックストーリーとのわずかな繋がりを織り込みたかったのではないか」と推察している。

カットされてしまったビクター・ストーンのシーンは、予定されている『サイボーグ』単独映画で使用される可能性も考えられるだろう。未発表となったシーンが日の目を見ることはあるのか、そしてザック版は存在するのか、今のところは「信じる」ことしか出来ないようだ。

映画『ジャスティス・リーグ』Blu-ray&DVDは発売中。

Source:Twitter,Instagram,ScreenRant
Eyecatch Image:Instagram

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。