『ジョン・ウィック5』は製作される?『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の続きが観たいあなたへ

キアヌ・リーブス主演、チャド・スタエルスキ監督による人気アクションシリーズ『ジョン・ウィック』第4作となる『ジョン・ウィック:コンセクエンス』が、待望の日本公開を迎えた。エネルギーとバイオレンスに満ち満ちたシリーズはついに決着の時を迎えるが、ファンは更なる続編、『ジョン・ウィック5』が実現する可能性について知りたがっていることだろう。
脚本のデレク・コルスタッドは2020年の時点で、シリーズが「少なくとも4作目か5作目まで」続くことを示唆。その後、製作の米ライオンズゲートのジョン・フェルテイマーCEOも5作目の製作意向を投資家向けに発表している。
さらにチャド・スタエルスキ監督は、当初こそ4作目『コンセクエンス』と5作目を連続撮影する予定だったことを明かしている。断念の理由は、撮影日程が長期化するため、キャストやスタッフが疲弊してしまうということだった。
やがて4作目『コンセクエンス』が米公開され好評を博すと、ライオンズゲートのジョー・ドレイク会長は5作目の存在を改めて認めた。今やすっかりドル箱シリーズとなった『ジョン・ウィック』。スピンオフ作品も複数登場することから、スタジオは第5作目もヒットが見込めると考えているはずだ。何せ『ジョン・ウィック』は、作品ごとに興行収入が必ずアップしている、今やハリウッドでは貴重な、右肩上がりの絶好調シリーズなのである。
タイトル | 公開年 | 製作費 | 米興収 | 海外興収 | 全世界興収 |
ジョン・ウィック | 米2014/日2015 | $20,000,000 | $43,037,835 | $42,975,221 | $86,013,056 |
ジョン・ウィック:チャプター2 | 2017 | $40,000,000 | $92,029,184 | $79,510,703 | $171,539,887 |
ジョン・ウィック:パラベラム | 2019 | $75,000,000 | $171,015,687 | $156,761,648 | $327,777,335 |
ジョン・ウィック:コンセクエンス | 2023 | $100,000,000 | $187,131,806 | $239,400,091 | $426,531,897 |
他方、シリーズの監督を一貫して務めたチャド・スタエルスキは、渾身の4作目を作り終えると、次作更新に極めてフラットな姿勢になっている。続編の可能性については「正直、わからない」と英Empireに答え、「ライオンズゲートは『ジョン・ウィック』をもっと続けたがっていて、それは理解できます。もっと作りたいプロパティを持っているというのは、監督の立場としては悪いことじゃない」としながらも、自身としては今時点で確固たるアイデアがない様子だ。
もっとも、監督は4作目をもってすっかり完結させたいというわけでもない。「もしかしたら明日の朝、イケてるアイデアと共に目覚めて、キアヌに打診することがあるかもしれない。あるいは、キアヌの方が僕に打診してくれるかもしれない。“すごいぞ、コレは今すぐやりたい”というような、刺さるものになるかもしれない」と語る監督の頭の中には、やってみたいアクションシーンの構想がまだ残っているという。
『コンセクエンス』では、「映画監督として初めて、きちんとしたエンディングを作ったような感覚だった」とTHE RIVERに話すスタエルスキ。ジョン・ウィックの物語がひとまず完結となった以上、さらなる続編にはそれなりの物語が求められることを、「僕も観客の一部」というスタエルスキは理解している。安易な続編になれば「そりゃぼったくられた気持ちになる」といい、実現のためには「本当の理由」が必要だと、ポッドキャスト番組では慎重な構えを話している。
「一番大切なことを守らなくてはいけません。それは、僕たちがキャラクターを愛しているということ、世界観を愛しているということ。愛しているなら、丁寧にしなくてはいけない。だから、どうなるかは様子見です。誰も5作目に反対しているわけではありません。ただ、どうやるかが分かっていないだけです。そこまで賢くはないものでね。」
ちなみに筆者がスタエルスキ監督の来日時に5作目の可能性について尋ねてみたところ、突然沈黙した後に笑い出し、「どうかな?」とはぐらかしたのだった。まだ確固たることは口にしたくない、そんな様子であった。
▼ 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の記事
Source:Empire,Happy Sad Confused