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DC映画『ジョーカー』ベネチア国際映画祭、レッドカーペット&記者会見レポート ─ ホアキン・フェニックス&監督ら登場「これまでとは違うジョーカーを」

ジョーカー
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

孤独だが心優しい男が、悪のカリスマへと変貌する衝撃のドラマを、主演のホアキン・フェニックスをはじめアカデミー賞常連のキャスト&スタッフで描くDCコミックス原作映画『ジョーカー』が2019年10月4日(金)に日米同日公開される。

2019年8月31日(土曜日・現地時間)本作は第76回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門へ正式出品され、世界初披露を迎えた。レッドカーペットセレモニーには、ホアキン・フェニックス、ザジー・ビーツ、監督・脚本のトッド・フィリップスが参加。記者会見の模様とあわせて現地よりレポートが到着している。

ジョーカー
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

すでに第44回トロント国際映画祭のガラ・プレミア部門にも選出されるなど、世界の映画関係者が注目している本作のレッドカーペットセレモニーには、世界中から集まった大勢のマスコミと、早朝から場所取りに参戦したジョーカーのコスプレをしたファンたち、ホアキンの写真や似顔絵を手にしたファンで溢れかえった。さらには名女優カトリーヌ・ドヌーヴやケイト・ブランシェット、『X-MEN』シリーズのニコラス・ホルト、そしてフェニックスの婚約者ルーニー・マーラ(『her 世界でひとつの彼女』で共演)といったスターたちも駆けつけた。

熱気に包まれたレッドカーペットに、ホアキン、ビーツ、フィリップス監督が登場すると、ファンからは歓声が起こり、カメラのフラッシュが一斉に焚かれた。3名がサインや撮影に応じると、中感極まって泣き出すファンの姿も。プレミア上映の時間が迫るなか、ホアキンは会場への移動を促されるも、押し切ってファンのもとへ戻る場面もあった。

ジョーカー
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

『ジョーカー』が世界初上映を迎えたのは、座席数1,032席を誇るSala Grande。上映終了後には「ブラボー!」の声と、今年の上映で一番の拍手喝采が起こり、スタンディングオベーションは8分間にも及んだ。圧倒的な完成度で届けられた、衝撃的な“ジョーカー誕生の物語”を目撃した評論家からは、「ホアキン・フェニックスはアカデミー賞にふさわしい」(Total Film)、「決して見逃してはならない」(The Hollywood Reporter)、「大胆かつ衝撃的で、この上なく美しい」(Empire)、「もう別のバージョンなど必要としなくなる」(London Evening Standard)、「映画が終わる頃には言葉を失っていた」(Nerd Reactor)など絶賛の声が上がった。詳細は以下の記事もあわせてご覧いただきたい。

「まさにジョーカーが望んだ映画」

『ジョーカー』で監督・脚本を務めて早くも高い評価を受けているのは、過去に『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009)でゴールデングローブ賞作品賞を受賞したトッド・フィリップス。ジョーカーという屈指のヴィランを描くアプローチについて、このように述べている。

「最初からはっきりしていたのは、これまで描かれてきたジョーカーとは異なるアプローチをすること。ジョーカーの過去は原作でも詳しく描かれていないから、自由に創造できるスペースがありました。ジョーカーの完璧な狂気にたどりつくまで、ホアキンと毎日話し合い、撮影中にも脚本を書き換えていったんです。

もともと、彼はカオスをもたらすことが目的だったわけじゃない。あくまで目的は“人々を笑わせたい”、そして“世界に喜びをもたらしたい”ということ。ただし、そこにいろんな出来事が重なって、まったく違った結末になってしまうんです。」

ジョーカー
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

アーサー・フレック/ジョーカーを演じたのは、アカデミー賞に3度のノミネート経験を持つホアキン・フェニックス。本作で、いよいよ待望の受賞となるか。

「まず、アーサーの明るい部分に興味を持ち、深く探ってみたいと思いました。彼には苦悩もありますが、喜びもあれば、幸せを感じることもありますし、人との繋がりや、温かさ、愛を求めてもいます。単に苦痛を抱えたキャラクターだとは思っていなくて、僕は演じる上で、役柄をそういう風に決めつけることは絶対にしないんです。8ヶ月かけて探っていったアーサーという人物を一言で語るのは難しいですが、オファーを受けてからの数週間で感じた彼と、撮影を終えるころに感じた彼とは完全に別物でしたね。常に変化していて、これは役者人生で初めての経験です。

トッド(監督)には“ジョーカーの笑い方のオーディションをして欲しい”と頼みましたよ。彼は“(役に決まっているんだから)お願いだからやめて!”って気まずそうにしていたけど(笑)。」

観客の反応やジャーナリストからの絶賛を受け、『ジョーカー』はヴェネツィア国際映画祭にて最高賞の金獅子賞受賞、さらにはアカデミー賞受賞への期待が高まっている。「どんな時も笑顔で」という母の言葉を胸にコメディアンを夢見るアーサーは、なぜジョーカーになったのか。まもなく、世界は世紀の瞬間を目撃する。

映画『ジョーカー』は2019年10月4日(金)日米同日、全国ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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