『黒い司法 0%からの奇跡』米国で無料配信、期間限定で ─ 「Black Lives Matter」運動の高まり受けて

米ワーナー・ブラザースが、マイケル・B・ジョーダン&ジェイミー・フォックス&ブリー・ラーソンが豪華共演した実話法廷映画『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)の無料公開を、アメリカ国内の映像配信サービスにて、2020年6月の1ヶ月間限定で開始した。
2020年5月25日、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスにて、黒人男性のジョージ・フロイド氏が白人警官に首を膝で押さえつけられて、窒息死するという事件が起こった。これを引き金として、アメリカでは人種差別に対する大規模な抗議デモが行われている。そんな状況を踏まえて、ワーナー・ブラザースは、同じく人種差別と闘い続けているアメリカの黒人弁護士ブライアン・スティーブンソンを主人公とした本作を提供したというわけだ。
本作の米公式Twitterアカウントは「我々は物語が秘める力を信じています。『黒い司法 0%からの奇跡』は、社会を脅かす制度的人種差別を深く学びたいという方々にとって有意義な作品です」と投稿。あわせて、「この国で懸命に求められている変革の活動に参加するにあたって、現在まで至った彼らの過去や、これまでに受けてきた無数の差別について深く学ぶことを推薦します」と歴史や背景への理解力を高めることを求めている。
We believe in the power of story. #JustMercy is one resource we can offer to those who are interested in learning more about the systemic racism that plagues our society. For the month of June, #JustMercy will be available to rent for free on digital platforms in the US. @eji_org pic.twitter.com/3B2IHMNk7E
— Just Mercy (@JustMercyFilm) June 2, 2020
『黒い司法 0%からの奇跡』は、物語の主人公である弁護士ブライアン・スティーヴンソンが執筆したノンフィクション小説『黒い司法-黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う』が原作。黒人への差別が根強い1980年代アメリカ・アラバマ州を舞台に、冤罪で死刑宣告を受けた黒人の被告人ウォルターを助けるため、ブライアンが奮闘する姿を描いた物語だ。
出演者にはブライアン役のマイケル・B・ジョーダン、ウォルター役のジェイミー・フォックス、ブライアンと共にウォルターを援護する法律事務所で働くエバ役のブリー・ラーソンの他、『ストレイト・アウタ・コンプトン』(2015)のオシェア・ジャクソン・Jrなどが参加している。監督を務めるのは、世界中の映画祭で絶賛された『ショート・ターム』(2013)で注目されたデスティン・ダニエル・クレットンだ。
『黒い司法 0%からの奇跡』ブルーレイ&DVD/デジタル配信は2020年6月17日(水)発売・レンタル開始。
Source: Just Mercy