【ネタバレ】『ジュラシック・ワールド/炎の王国』ラストシーン解説 ─ 脚本・製作総指揮コリン・トレボロウに直接聞いた

7月13日、待望の『ジュラシック』シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が日本公開された。今作はオーウェン役のクリス・プラット、およびクレア役のブライス・ダラス・ハワードが前作より続投、恐竜たちが再び大暴れを果たすこの夏一番の注目作品だ。
THE RIVERでは前作『ジュラシック・ワールド』(2015)の監督にして、今作では脚本および製作総指揮を務めたコリン・トレボロウへインタビュー取材を行っていたが、映画本編のネタバレにあたるためご紹介できなかったエピソードがあった。
この記事では、気になるラストシーンが示唆するオーウェンとクレアの関係、そしてポストクレジットシーンにまつわる裏話をお届けしよう。

この記事には、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のネタバレ内容が含まれています。
ポストクレジットシーン
『炎の王国』では、ロックウッド家の少女メイジー(イザベラ・サーモン)の手によって、モササウルスやT-レックスをはじめとする恐竜たちが外の世界へと放たれてしまう。人々がサーフィンを楽しむ海に巨大なモササウルスが忍び寄り、T-レックスは動物園のライオンと対峙する。夕陽をバックプテラノドンが海上を飛び、ヴェロキラプトルのブルーは町を見下ろす丘を駆けていた。
続くポストクレジットシーン(エンドロール後)にはプテラノドンがラスベガス上空を滑空し、パリスホテルのエッフェル塔に止まる姿が映し出されていたが、実はこのシーンには別案があったのだという。
「もともとポストクレジットシーンは、違うものになる予定だったんです。モササウルスとT-レックスの後は、プテラノドンが海上を飛んでいるシーンを入れようと思っていました。でもJ.A.バヨナは(ラスベガスのシーンが)気に入って、”これを最後に入れたらどう?”というので、このアイディアを採用したんです。」
このポストクレジットシーンは、恐竜らが人々のより生活圏に近い場所に近づいたことを示唆し、続く続編への展開を彷彿させる。なお、『炎の王国』続編について現在までに分かっていることはこちらの記事から。
オーウェンとクレア、今後どうなる?

第一作『ジュラシック・ワールド』で距離を縮めたオーウェンとクレアは、その後一時期交際していたようだが、今作の序盤では再び距離を置いていたらしきことが示される。トレボロウによれば「もともとは未熟な面があった」という二人は、「シリーズを通して様々な困難に直面し、それに対する自分たちの責任を受け入れながら成長していく」のだという。そして物語の終盤、2人はある決断をすることになる。
「今作の最後で、2人は子ども(メイジー)を引き取るという状況に置かれます。すなわち、ひとつの生命への責任を取るんですね。第三作では、親としての責任といったものを描きたいと思っています。」
『インポッシブル』(2012)『怪物はささやく』(2016)のJ・A・バヨナが監督を務めた本作を経て、『ジュラシック・ワールド』第三作では再びメガホンを取る予定のコリン・トレボロウ。第一作~第二作を経て描いてきた恐竜と人間との関係、そして人間の「責任」は、どのように帰結するのだろうか。まずは『ジュラシック・ワールド』『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観て、思いを馳せたい。
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は、2018年7月13日より日本公開。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト:http://www.jurassicworld.jp/
(取材、文:まだい)