福原かれん特別独占インタビュー ─ 『スーサイド・スクワッド』驚きの撮影舞台裏と続編情報を明かす

映画スーサイド・スクワッド(2016)カタナ/山城たつ役で鮮烈な存在感を放った女優・福原かれん。日系女優としてハリウッドの大舞台に挑む彼女への特別独占インタビューが、THE RIVER編集長とのフレンドシップにより特別実現した。日本人としてハリウッドで活躍することの意義、『スーサイド・スクワッド』撮影舞台裏の意外なエピソードや、気になる続編についての質問もバッチリ尋ねた。THE RIVERならではのスペシャル・トークをお楽しみ頂きたい。

福原かれん インタビュー

福原かれんとTHE RIVER編集長 ©THE RIVER

「アジア人が団結できれば」

1992年、ロサンゼルに生まれた福原は、毎年夏になると日本へ”里帰り”に戻る。「アメリカの夏休みは長いので、祖父母に会いに毎年日本に来ていました。」幼いころは、毎週土曜日に現地の補習校に通って日本語を学んだ。英語と日本語を使いこなす福原は、2016年のDC映画『スーサイド・スクワッド』で、日本刀を操る女性剣士カタナ役を掴み、一躍ハリウッドスターへの仲間入りを果たす。福原は、現在のハリウッドについて「人種問題が話題になっている今、昔に比べるとチャンスが増えている事は事実です」と述べる。

福原をはじめ、近年ではハリウッド映画への出演を果たす日本人の役者もようやく増え始めたが、その数はまだまだ決して多くない。福原自身も、日本人がハリウッド映画に出演する機会を「貴重です」と語る。

「それでもアジア人が演じられる役が少ない中で、役を掴んでいくのはたやすいことではありません。クリエイター(監督・ライター)として、アジア人全体で団結してアピールする必要性を感じます。アジア人を必要とする作品をたくさん生み出していただきたいし、それを演じる私たち役者ももっと表現する技術を高めていかなければ、と思います 。」

カタナ役、気合いの由来は極真空手

そんな中、福原が『スーサイド・スクワッド』というブロックバスター映画で日本人キャラクターとして出演を果たした意義はあまりにも大きい。ウィル・スミスやマーゴット・ロビーといった面々の中で、日本人キャラクターらしく「ヤァー!」「エェーイ!」と”気合い”を発しながら日本刀で戦う姿は、多くの日本人を勇気付けた。筆者がその感動を伝えると、福原は零れ落ちそうな笑顔で喜んでくれた。ところで、戦闘シーンのカタナの”気合い”はどう生まれたのだろうか。福原は、「私は極真空手をやっていたので、動きに合わせて自然に気合いの声が出ていたようです。セリフがあまりない無口な役でしたので、アクションはパーフェクトにこなせるようにトレーニングもかなり頑張りました」と明かす。

「”気合い”は練習の時からずっと発していました。脚本に書かれていたわけではないんです。脚本上ではアクションの部分が大雑把に書いてあるので、スタント・コーディネーターさんがどんなアクションをすれば映像にできるかというのを組み立てて、そこから学ぶのが私たち役者の仕事。気合いを叫んでいたのは、極真空手の経験から来るものを私が自然にやっていたんです。

個性豊かな悪党が集ったタスク・フォースXの面々の中でも、こうした”気合い”の声を発するのは基本的にカタナのみ。極真空手由来の福原の気迫は現場でも好評で、「カットの声がかかった瞬間、モニターで見ていたスタント・コーディネーターが”イエス!これだよ!(That’s what I’m talking about !)”って興奮してくれました」という。「デヴィッド(監督)にも気に入ってもらえました。」

ソウルテイカーへの語り、セリフは直前に用意していた

福原が『スーサイド・スクワッド』で拘ったポイントとして、気合い充分のアクション・シーンのみならず、日本語によるセリフ回しにも細心の注意を払ったという。欧米のキャラクターたちの中で唯一日本語を操るカタナは、独特の魅力を放っていた。その裏には、福原の現場での努力が隠されていたことも明かされた。

現場で監督から”これ、日本語に訳して”って頼まれることもあって。“ここは絶対日本語で”っていうセリフは初めから日本語で渡されるものもありましたけど、たまにちょっと不自然なニュアンスなこともあるので、監督に相談したりしました。」

劇中ではクライマックスの決戦に挑む直前、カタナが自身の妖刀ソウルテイカーに語りかけるシーンがあった。実はこの一連の場面は、もともと台本に無かったもので、撮影の20分前に突然知らされたものだったという。

現場でいきなりソウルテイカーのモノローグを英語で渡されて、”これ20分後に撮影するから、日本語に訳して”って。すぐその場で必死に訳して撮影に臨みました。運が良かったのか、私がカタナとしてずっと考えていたバックストーリーと監督が書いたものが似ていたので、日本語に訳すのは難しくはなかったのですが、それでもすごく焦ったことを覚えています(笑)。マスクを外すシーンも初めてのことで、メイクさんも”うわぁ、下のメイクしてない!”って慌てていて。マスクについてる傷跡も顔にメイクしないといけないので…。今となっては、楽しかった思い出ですね。」

『スーサイド・スクワッド』続編は

ところで『スーサイド・スクワッド』と言えば、続編に関する情報も待たれている。2017年9月にはデヴィッド・エアー監督に代わってギャビン・オコナー監督が就任したとの報道があり、撮影開始時期についても情報が錯綜する中、その気になる真相について直接聞いた。

「私もめちゃめちゃ気になっています。来年(2018年)撮影です、と言われているんですけど、出演者が多いのでスケジュール調整が大変みたいで、いつ撮影開始なのかも分かってません。ギャビン・オコナー監督が新しく就任されましたし、続編の内容もまだ知らされてないんですよ。またスーサイド・スクワッドの皆で撮影するのが楽しみ。」

スクワッドのメンバーとは皆仲良し。キャストで揃って”SKWAD”のタトゥーを入れたというエピソードも知られ、福原の左足かかとにはマーゴットがハーレイ・クイン姿で彫っている。

「スクワッドの仲間とは今でも大の仲良しです。昨日もマーゴットから”みんな、来週火曜の『アイ、トーニャ』(マーゴット主演最新作)のプレミアに来ない?”ってテキストメッセージが来ていて。その日私は日本にいるから行けないんですけど、3人くらいは”行く行く〜!”って返事してました。みんなでレッドカーペット歩くみたいです。私も行きたかったー!」

 

「日本人で嬉しい」

福原かれん インタビュー

©THE RIVER

福原の目下最新作は、ジョー・シル監督のインディペンデント映画『STRAY -迷い人-』。孤児として生きる少女が捜査官と共に母の怪死事件を追う中で、超自然の力に出会っていくというミステリー作品だ。この新作について福原は「どこまで話していいのかわからない」としながらも、共演のMIYAVIの印象を教えてくれた。

「アンジェリーナ・ジョリーさんの『不屈の男 アンブロークン』(2014)でMIYAVIさんの演技を観ていたので、共演を楽しみにしていました。ギターもカッコいいですよね。実際にお会いしてもカッコよくって、演技に対する姿勢もすごくストイックでした。」

『STRAY -迷い人-』の日本配給は現時点で未定だが、この作品と共にまた彼女が日本に戻る機会を楽しみに待ちたい。ここ日本には、彼女の活躍を楽しみに見守るファンが大勢いることを伝えると、福原は穏やかな笑顔で語った。

「日本に来ると、いつも温かく迎えて頂いている。このお仕事を通じて色んな国の方と接することが多いんですが、世界中の方々から”日本人って素晴らしいね”と言って頂くことがすごく多くて。私は、日本人であることが誇りです。

(取材・構成:Naoto Nakatani)

About the author

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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