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『ロボコップ』リブート版を主演俳優が反省 ─ 「ファンの声を聞くべきだった」

Brecht Bug https://www.flickr.com/photos/93779577@N00/10456386635

『ロボコップ』シリーズはかつてリブートを試みたことがあった。2014年に公開された映画『ロボコップ』のことだ。ポール・バーホーベン監督による伝説的なSFアクション映画シリーズ復活を試みたこの野心作では、『エリート・スクワッド』シリーズで名を馳せたブラジル出身のジョゼ・パリージャが監督を務め、後に『スーサイド・スクワッド』シリーズで活躍するジョエル・キナマンが主演を務めた。

映画は賛否両論だった。伝説的人気を誇るシリーズのリブートとあって、オリジナルと比較される宿命にあったこの作品は、Rotten Tomatoesでは批評家・観客ともに49%のやや厳しい評価。1億ドルとされる製作費に対し、世界興収は物足りない2億4,219万ドルだった。

公開から9年、主演のキナマンは米Comicbook.comにて、「よい経験でした。もし今やっていたら、もっと入り込んでやれていたかもしれません」と、やや後ろめたい思いを明かしている。「ジョゼ(・パジーリャ監督)のコンセプトが好きでした。ただ、あの映画には、あるものが欠けていた」と続けるキナマンだが、「欠けていた」と認める要素とは一体何か。

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「僕は自己批判的でありたいのですが、あの映画では、ファンにとってのロボコップが何であるのか、製作した僕たちがきちんと考慮していなかったと思います。ポール・バーホーベンの風刺的なトーンですよね。それがロボコップシリーズに深く根ざしているものですから。新しいフィルムメーカーがやってきて、自分の声を入れるのは違いますよね。」

『ロボコップ』とは何か、その定義が軽薄だったとするキナマン。「ジョゼは、自分のやりたいことがすごくハッキリしていました。それは反帝国主義的な考え方でした」と、リブート版独自のコンセプトがあったとしつつ、「事前にもっとファンの声に耳を傾けていれば、あの映画はもっと良いものになっていたと思います」と、後悔に近いコメントを残した。

一方で、「独自の魅力もあると思う」、とも。「もしあれが『ロボコップ』という名前を冠していなかったら、なかなかいい映画になったんじゃないかなと思いますよ」。

実は現在、『ロボコップ』はもう一度生まれ変わろうとしている。Amazon Studiosで、新作映画とテレビシリーズ化が企画されているのだ。今度は2014年版の教訓を活かし、ファンが望む作品となることに期待しよう。

キナマンは現在、香港映画の巨匠ジョン・ウー久々のハリウッド作品『サイレント・ナイト(原題)』で注目。批評家からの評価も上々のバイオレンス・アクション映画だ。

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Source:Comicbook.com

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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