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「ロキ」第3話で判明したロキの性的指向 ─ 目標は「認識してもらうこと」と監督、狙いを明かす

ロキ
(C)2021 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)における性の多様性と包摂に力を入れてきた米マーベル・スタジオは、現在ディズニープラス(Disney+)で配信中のドラマ「ロキ」で、さらなる前進を見せた。2021年6月23日に配信スタートとなった第3話「ラメンティス」にて、あるキャラクターがバイセクシュアルであることを明かしたのだ。

これまで、『マイティ・ソー』シリーズに登場する戦士ヴァルキリーがバイセクシュアルであることを、演じたテッサ・トンプソンが明かすなど、設定レベルにおいて性的マイノリティであるキャラクターは存在していたが、劇中においてキャラクター自らが性的指向を明かすのはMCU作品では初のこと。世界中で絶大な人気を誇るMCUであるが故に、「ロキ」第3話で描かれたワンシーンはLGBTQ+のプレゼンスを示すものとなった。本記事では、第3話のストーリーを振り返りながら、制作側の狙いを一考してみる。

この記事には、「ロキ」第3話『ラメンティス』のネタバレが含まれています。

マーベル ドラマ「ロキ」
(C)2021 Marvel

第3話では、神聖時系列の管轄機関TVAに捕らわれたロキの旅が継続されていった。その中でロキは、TVAの崩壊を目論む女性の姿をした“変異体ロキ”と行動を共にすることになる。その後、「ラメンティス」という星を訪れてしまったふたりは、元いた世界に帰る方法を探す中でひとまず電車に落ち着くことに決めたのだった。

互いに敵意を持っていたふたりの間には、わずかながらも信頼が芽生え始め、話題は恋愛の話に。ここで該当の描写が訪れる。ロキに「郵便配達員と真剣に付き合っていた」と打ち明けた変異体ロキが「そっちは?王子だから相手はプリンセス候補?それか別の王子?」と聞き返すと、ロキは少し間を置いて「その両方だ」と答えたのである。明言はせずとも、ロキは自分の性的指向が男性・女性両方に向かうバイセクシュアルであることを明かしたということだ。

先述のとおり、劇中でキャラクター自らが性的マイノリティであることをオープンに明かしたのは、全26作あるMCUで今回が初となる。第3話配信後、本国アメリカの主要メディアはマーベル・スタジオの試みを大々的に取り上げた。

企画・監督を担うケイト・ヘロンも、大きな話題を呼んだ同シーンについて、自身のTwitterを更新。ロキがバイセクシュアルであることを伝えることがいかに重要であったかを綴っている。

『ロキ』に参加した瞬間から、ロキがバイセクシュアルであることを認知してもらうことは、私自身にとって、自分が定めたゴールにとって欠かせませんでした。彼の一部ですし、私にとってもそうですから。小さな一歩ではありますが、喜びは大きいです。MCUにおける正史となったことに、胸がいっぱいです。」

性的指向を打ち明けたロキだが、ジェンダー・アイデンティティをめぐっては、第1話の時点で話題になっていた。劇中に登場するTVAが管理するロキのプロフィール資料の性別欄に、「フルイド(fluid)」と記されていたのだ。すなわち、ロキが自分の性別をどちらかに特定しない、流動的なジェンダーフルイドであることが、ここで明かされていたのである。

ロキの場合、姿を男女自在に変えられるがゆえに、外見の変化という意味でのジェンダーフルイドを指していると思った方も少なからずいるはずだ。また第1話での描写は、ロキの性自認を教えるものであり、第3話で明かされた性的指向についてを示唆するものというわけではなかった。脚本を手掛けたマイケル・ウォルドロンも、ロキがジェンダーフルイドであることについては「北欧神話から何までに遡っても、それがこのキャラクターにおける正史です」と米Colliderに話しており、ロキのジェンダーを強調して押し出すための描写でなかったことを明かしている。

第3話での描写が、MCUにおけるLGBTQ+の表象において、“1つの正史となった”と記したヘロン監督。2021年10月に公開予定の映画『エターナルズ』では、ブライアン・タイリー・ヘンリー演じる科学者ファストスがゲイのキャラクターであることが判明しているが、同作での描かれ方にも注目が集まりそうだ。

ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ「ロキ」は配信中。

Source: Collider

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。

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