【ネタバレ】「ロキ」シーズン2のラスト、伏線は初めからすぐ近くにあった

この記事には、「ロキ」シーズン2第6話『大いなる目的』のネタバレが含まれています。

「ロキ」シーズン2最終話、ずっと伏線があった
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)「ロキ」シーズン2第6話『大いなる目的』でロキ(トム・ヒドルストン)はタイムスリップの能力を制御できるようになり、過去の任意の瞬間に戻ることが可能となる。ロキはヴィクター・タイムリーが時間織り機の増幅ミッションに挑む場面に戻るが、何度やり直してもうまくいかない。この場面で流れている楽曲はベートーベンの『運命』(厳密にはウォルター・マーフィー&ビッグ・アップル・バンドによる『A Fifth Of Beethoven』)で、時間織り機やTVAの消滅は変えることのできない“運命”であったことを密かに示唆している。

ロキは数百年という、ほとんど悠久と言える時の中でヴィクターやO.B.の知識を全て習得し、さらに時間を止める力まで会得。再会した“在り続ける者”からは、「織り機を破壊して多元宇宙戦争を起こす」か「シルヴィを殺す」かの究極の選択を迫られるが、ロキが選んだのはそのどちらでもない。メビウスやシルヴィとの会話を経たロキは分岐する無数の時間の管理者となり、過去・現在・未来の全てを司る時の神となるのだった。

ロキは無数の分岐時間軸を自らの手で握り、“在り続ける者”の玉座に腰掛ける。俯瞰するとその様は世界樹ユグドラシルだ。彼はその樹の中心、過去も現在も未来もない玉座で、孤独ながら『大いなる目的』のために、“在り続けていた”のであり、“在る”のであり、そして“在り続ける”神であることが明らかになる。
ロキの運命、メビウスとO.B.がずっと示唆していた
タイムスリップを題材とした「ロキ」シーズン2では、先に描かれた場面に、その後のエピソードで追いつくなど、時間の流れの中にいくつもの“輪”が描かれた。最終的にロキ自身が時の管理者となったことも、ロキの物語に大きな“輪”を閉じる結果となった。

この“輪”のモチーフは、実はずっと近くに伏線があった。メビウスとウロボロス(O.B.)の名前である。ロキにとって初めての親友となったメビウス(オーウェン・ウィルソン)の名は、「メビウスの帯」をモチーフとしている。細長い帯を180°ねじって繋げ合わせると、表裏のない面となる環のことだ。

ウロボロス(キー・ホイ・クァン)は「ウロボロスの蛇」が由来で、自身の尾を噛んで輪となった蛇(または竜)を指す。
「ロキ」シーズン2最終話では、ロキ自身が「メビウスの帯」や「ウロボロスの蛇」のように、終わりも始まりもない時の存在となった。彼がそうなる運命は、メビウスやウロボロスという身近なキャラクターによって、初めからずっとヒントが与えられていたというわけである。今になってみれば、シーズン2のポスターデザインも、ロキが全ての時の“輪”に存在することを物語っている。
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