マッツ・ミケルセン新作映画、撮影直前に製作中断が決定 ─ 『ファミリー・ツリー』アレクサンダー・ペイン監督作品、Netflix製作

『ドクター・ストレンジ』(2016)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のマッツ・ミケルセン主演、『サイドウェイ』(2004)『ファミリー・ツリー』(2011)のアレクサンダー・ペイン監督による新作映画(タイトル未定)が、撮影開始直前に製作中断となったことがわかった。米Deadlineが報じている。
ペイン監督&マッツ主演による新作映画は、2019年9月に企画の存在が報じられたばかり。ノルウェーの作家カール・オーヴェ・クナウスゴール氏が2015年に発表した紀行記事「My Saga(原題)」を原案に、マッツ演じるドイツ人のジャーナリストが、ティーンエイジャーの娘とともに、新聞記事を執筆しながらアメリカを車で横断する物語だとされていた。
報道によると、本作の撮影は来週(2019年10月20日以降)にも始められる予定で進行しており、撮影そのものはスウェーデン、デンマーク、アメリカの3ヶ国で実施される予定だったという。製作中断に至った理由について、Deadlineは現時点で「権利問題」と伝えている。原作者であるクナウスゴール氏が翻意し、自身の記事の映画化に「待った」をかけたということだ。以前から、映画化にあたっては記事に大幅な脚色が施されるとみられていたが、脚本の内容とクナウスゴール氏の意向に関連があるかは明らかになっておらず、詳細は続報が待たれる。
Netflixは「My Saga」の映画化権を争奪戦を勝ち抜いて獲得しており、マッツとペイン監督のほか、脚本家としてノルウェー人作家のアーレン・ロー、プロデューサーに『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2013)でペイン監督とタッグを組んだアルバート・バーガー&ロン・イェルザ、『ハウス・ジャック・ビルト』(2018)のリゼット・ジョンジックを迎え、2020年秋の配信開始を目指して企画を進めていた。Netflixは本作をもって2020年度のアカデミー賞を狙う意向だったともささやかれているが、製作中断を受けてスケジュールはいったん白紙に戻ることとなりそうだ。2019年10月18日現在、製作再開などを含め、今後の展開や可能性については伝えられていない。
Source: Deadline