『マトリックス4』撮影は「大作のように感じなかった」 ─ 初参戦キャスト、撮影スタイルの変化を実感

およそ18年の時を超えて現代に蘇るSF大作アクション『マトリックス』シリーズ最新作『マトリックス4(仮題)』は、もしかすると前3作と異なる路線を進むことになるのかもしれない。撮影スタイルに変化が表れているようなのだ。
20世紀最後の1999年に公開された第1作『マトリックス』は、当時のハリウッドに映像革命をもたらした。2003年に連続公開された第2&3作でも、大作感溢れる壮大なアクションと磨きのかかった映像が取り入れられ、映画体験の新たな可能性を生みだしたシリーズとして知られている。
きたる第4作でも、こうした『マトリックス』革命の続きを期待したいところだが、どうやら前3作とは別路線の新たな挑戦が見られる可能性がある。シリーズ初参戦となるニール・パトリック・ハリスが、本作の撮影時に体感した撮影スタイルの変化を踏まえた上で、「大作映画のように感じることが少なかった」と明かしているのだ。
米Varietyの取材に応じたハリスは、2020年内に終了した撮影について「大規模さを感じなかった」と振り返る。その要因として、本作にて単独監督に挑戦するラナ・ウォシャウスキーの撮影スタイルを挙げるハリス。「彼女(ラナ)が絶好調だったのでしょう。その場その場で撮影したり、自然光を使ったりして撮ったんです」と語っている。
「1時間くらい雲が晴れるのを座って待って、さっと撮影する時もありました。数ページ分の撮影を30分くらいで一度に行って、終わりみたいなこともありましたね。大作映画って100%絵コンテやアニマティック※に沿って行われて、ショットを確認するものだと思われがちですが、ラナはそれを過去に3回繰り返しました。それで思うに、彼女は自分なりのやり方で行いたかったんですよ。とっても親密な雰囲気を作ってくれたこともあって、大作映画のように感じることも少なかったです。」
※映画制作のプリプロダクション(撮影前準備)時の段階で劇中の各シーンを映像化したもの。
撮影スタイルが異なれば、その見え方も変わってきそうだが、出演者たちはビジュアルの変化をこれまでも伝えてきた。2020年9月、ハリスは「これまで彼女(ラナ)がやってきたことと、今やっていることでは、スタイルが視覚的に変化している」とも発言。主演のキアヌ・リーヴスは「とても刺激的で目が覚めるような新バージョン」と第4作を表現していた。
もっとも、“大作映画のように感じることが少なかった”というハリスの発言は、撮影現場の雰囲気や製作過程を比喩的に表したものでもあり、必ずしも規模感が前3作に劣るというわけではない。あくまで『マトリックス』がこれまで魅せてきたものを別角度から追求するラナ監督の新たな試みとして捉えるのが良さそうだ。
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Source: Variety