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マーベル、『アベンジャーズ4』以降に20本の新作映画を計画中!「地理的・時間的に独立した世界」新たに求める

マーベル
Photo by Solomon203 ( https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marvel_in_Comic_Exhibition_20140810.jpg ) / Remixed by THE RIVER

2008年『アイアンマン』に始まったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)を主導するマーベル・スタジオが、2019年公開『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』以降に20本の新作映画を準備していることが明らかになった。米Vanity Fair誌が報じている。

2017年11月現在、マーベル・スタジオは映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』および『アベンジャーズ』第4作の製作を鋭意進行中だ。これら2作品は過去に展開されてきたMCUの“集大成”で、いわば「第一部完結」ともいうべき展開が用意されているという。フランチャイズの第22作目をもって、長きに渡った物語はクライマックスを迎えるのだ。

ただしマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、Vanity Fair誌の取材で「(『アベンジャーズ』第4作以降に)これまでとは意図的に異なる、まったく違う映画を20本計画しています」と語っている。

未知なる20本、その内容は

マーベル・スタジオは、すでに『アベンジャーズ』第4作以降の作品として、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(仮題)』『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)の続編を製作・公開することを明らかにしている。残りは18本だが、どのようなラインナップになるのだろうか?

従来のMCUにおいて、ヒーローたちの単独映画は原則として3部作で構想されてきた。『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』『マイティ・ソー』は、いずれも3作目で完結を迎えたとされているのである。ここから考えると、『アベンジャーズ』第4作以降も、まだ完結していないヒーローたちの単独映画は続行されるものと思われる。
たとえば『ドクター・ストレンジ』(2016)は残り2本、『アントマン』シリーズは残り1本、『ブラックパンサー』(2018年3月1日公開)は残り2本、『キャプテン・マーベル』(2019年3月米国公開)も残り2本だ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズは前述の『Vol.3』で完結するようだが、『スパイダーマン』は今後2本製作されるだろう。こうして単純に計算してみると、計画されている20本中10本は続編作品になりそうだ。

ところがファイギ社長が「これまでとは違う」と語るように、あとの10作品は新機軸を前面に押し出したラインナップになるとみられる。マーベル・スタジオの親会社である、ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOは、今後のMCUに関する構想を端的にこう述べたのだ。

「これまで見てきた世界とは、地理的にも時間的にも、完全に独立した世界を求めているんです。」

ここでカギを握るのは、マーベル・スタジオが保有しているという7,000ものキャラクターと、先日報じられたディズニーによる21世紀フォックス社の事業買収だろう。まだスクリーンに登場していないキャラクターを続々投入したり、あるいはコミック『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』の世界観やキャラクターを使ったりすることができれば、さらなるクロスオーバーを含めた“見たことのない世界”を今後も紡ぎ出せるはずなのだ。2017年11月28日現在、ディズニー/21世紀フォックスの交渉は中断されているようだが、話し合いが継続される可能性は十分にあるという。

アイガーCEOは「マーベルの次なる波は動きはじめたばかり」だと述べて、今後さらなる変革が起こることを示唆している。『アベンジャーズ』第4作以降も、その企みから目を離すことはできない。しかし新作映画を20本計画しているとはいえ、現在のペースが維持されるなら、2019年からの10年でそのすべてを作り終えてしまうのでは……?

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』は2019年4月26日(金)公開予定。

Source: https://www.vanityfair.com/hollywood/2017/11/marvel-cover-story
Eyecatch Image: Photo by Solomon203 ( https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marvel_in_Comic_Exhibition_20140810.jpg ) / Remixed by THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。