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MCU映画、セクシャル・マイノリティのキャラクターが2名以上登場する予定 ― マーベル社長が認める

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米マーベル・スタジオが製作する、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の長編映画作品に、セクシャル・マイノリティのキャラクターが二人以上登場する方針であることがわかった。ケヴィン・ファイギ社長が明かしている。

2008年『アイアンマン』から10年が経過した今、マーベル・シネマティック・ユニバースには登場人物や舞台設定の多様性を重視する傾向が顕著にみられる。米国ほか世界各国でスマッシュヒットを記録した『ブラックパンサー』(2018)はアフリカに存在するワカンダ王国を舞台に、出演者の大多数は黒人俳優だった。『アントマン&ワスプ』(2018)は女性ヒーローの名前が初めてタイトルに冠された作品であり、2019年公開『キャプテン・マーベル』はMCU史上初の女性ヒーロー映画である。

そんな中、米The Playlist誌は、MCUの映画作品にゲイやレズビアン、バイセクシャルといったセクシャル・マイノリティ(LGBTQ)のキャラクターが登場していないことに着目。ケヴィン社長に、いずれ登場させる計画はあるのかと尋ねている。すると社長は、セクシャル・マイノリティのキャラクターを登場させる計画があることを認め、このように述べたのだった。

「すでに登場しているキャラクター、まだ見ぬキャラクター、両方います。」

MCU作品にセクシャル・マイノリティのキャラクターがすでに登場していることは、すでに一部のファンには知られた事実だ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)でテッサ・トンプソンが演じたヴァルキリーはバイセクシャルという設定で、テッサ自身がTwitterで認めたのだが、それが明示されるシーンは本編からカットされたという。ヘラとの戦闘シーンのフラッシュバックでは、その設定がごくわずかに示唆されていたといえるだろう。

なお『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督も、「世界にはゲイの人々、バイセクシャルの人々がたくさんいます。MCUにはたくさんのキャラクターがいますが、そのセクシュアリティはほとんどわかっていません」と以前述べており、すでにセクシャル・マイノリティのキャラクターが登場していることを否定していない。

今回のケヴィン社長の発言からは、今後のMCU作品にセクシャル・マイノリティのキャラクターが少なくとも二人登場することがうかがえる。ただし、それがヴァルキリーを指していたのか、また別のキャラクターなのか、そうしたテーマがいつ扱われるのかはわからない。舞台設定や登場人物に多様性を巧みに織り込んだ『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)の続編映画『Spider-Man: Far From Home(原題)』あたり、そうしたテーマを扱うにはふさわしいようにも思われるが、いかに……。

Source: The Playlist

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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