『スパイダーマン』MCU版マイルス・モラレス実写映画、「企画ナシ」とケヴィン・ファイギ ─ 『スパイダーバース』完結までは「近づけない」

映画『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズの主人公であり、コミックでも“2代目スパイダーマン”として知られるマイルス・モラレスがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に登場するのは当面先となりそうだ。
マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、現地メディア向けの記者会見にて、マイルス・モラレスの実写単独映画の企画が「存在しない」ことを明言。おそらく契約上の事情であろう、ソニー・ピクチャーズ製作の『スパイダーバース』シリーズが完結するまでは手出しができない状況にあることを示唆した。
「ソニーは、見事で天才的な、そして素晴らしい『スパイダーバース』のアニメシリーズを展開しています。そちらが終わるまで、私たちは(マイルス・モラレスに)近づかないようにと言われているんです。」
マイルス・モラレスはアフリカ系とプエルトリコ系にルーツを持つ、ピーター・パーカーとは異なる出自の、ニューヨークで活躍する“もうひとりのスパイダーマン”。『スパイダーバース』シリーズのほか、ゲーム『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』でもタイトルロールを担った(カナ表記は映画で“マイルス”、ゲームでは“マイルズ”)。
『スパイダーマン』『スパイダーバース』シリーズのプロデューサーであるエイミー・パスカルは、2023年6月にマイルスの実写映画が企画中であることを認めていた。もっとも、これはパスカル&ソニー陣営の話題であり、マーベル・スタジオは関与していない可能性がある。
ちなみにファイギ社長は、2024年11月に「『スパイダーバース』3作目の後すぐ、マイルスが実写でMCUに参加できることを願っています」と述べていた。思えばこの時点から、『スパイダーバース』シリーズの完結まではマイルスがMCUに登場できないことは仄めかされていたのだ。
ソニーは『スパイダーバース』シリーズの第3作『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』の米国公開日を、2027年6月4日から6月25日まで3週間繰り下げたばかり。これは製作上の事情ではなく、子どもたちを映画館に迎えるための、また海外市場でもポテンシャルを発揮するための戦略的変更だと伝えられている。
このたびファイギ社長は、来たる『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ(原題)』(2027年12月17日US公開)をもってMCUを「リセット」する意向も明かしている。これを踏まえると、マイルス・モラレスのMCU初登場は「リセット」後となると見るのが自然だろう。
映画『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2027年6月25日に米国公開予定。
▼ スパイダーマンの記事
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は「昔ながらの映画撮影に戻る」とトム・ホランド ─ 「ファンも大喜びすると思います」 「本物のロケ撮影に」 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』2人のスパイダーマン登場シーンはネット掲示板で先に予想されていたため急きょ変更されていた ファンアートで同じものが描かれていた 『スパイダーマン』監督、MCU版『ファンタスティック・フォー』降板理由は「燃え尽きていた」から ─ 「なにかを間違えれば、本当に人が死ぬかもしれなかったから」 コロナ禍の『ノー・ウェイ・ホーム』製作で サム・ライミ『スパイダーマン』3部作が本国再上映、『スパイダーマン2.1』4K版が初公開へ 何それめっちゃ観たい 『スパイダーマン』俳優が96歳で死去 ─ ノーマン・オズボーン解雇を宣告する役員 ご冥福をお祈りします。
Source: The Hollywood Reporter(1, 2)