MCUフェーズ5ではアントマンが「前面に立つ」? ─ 『アントマン&ワスプ:クアントマニア』がマーベル新章を切り開く

『アントマン』シリーズといえば、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の中でもとりわけコメディやファミリー映画要素が強く、息抜きや箸休め的に楽しまれるシーンも多かった。ところが最新作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は予告編映像からしてダークでシリアスな様子だ。
重要な点は、この『クアントマニア』をもってMCUがフェーズ5に突入するということ。マーベルファンの多くは、MCUはフェーズ3『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)をもって一旦の盛り上がりを終え、2021〜2022年のフェーズ4は新キャラクター紹介や新設定導入に奔走していると見ている。大雑把にいえば、「MCUはフェーズ5で再び猛攻を仕掛ける」と予感しているのだ。
その“本気モード”であるフェーズ5が、これまでコミックリリーフ的存在だったアントマンの作品からスタートするというちょっと意外な事実について、MCUのボス、ケヴィン・ファイギが説明している。ズバリ、「フェーズ5はアントマンから始めたかった」というファイギは、「なぜなら、彼こそそのポジションにいるからです」と英Empireに語る。「単にバックアップやコミックリリーフにするのではなく、彼をMCUで演壇の前面に立たせるのです」と。
製作総指揮のスティーヴン・ブルサードも、本作が『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)や『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)並の重要作になることを予告しており、いよいよアントマンにのしかかる期待が重量を増してきている。アントマンといえば、『アベンジャーズ/エンドゲーム 』では万策尽きたアベンジャーズに逆転の糸口をもたらした小さなゲームチェンジャーだ。ファイギの言葉から察するに、マルチバースがテーマとなるフェーズ5では、アントマンことスコット・ラングがユニバースのリーダー的存在になるかもしれない。
ともかく『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、『アントマン』シリーズ第3作でありつつ、MCUフェーズ5のキックオフ作品でもある。この映画からマーベル新章が始まるということで、期待値をジャイアントマンのように大きくして待とう。日米同時公開、 2023年2月17日の劇場デビューだ。
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Source:Empire