トム・ホランド版『スパイダーマン』の未来にマーベルとソニー双方の幹部が見解 ─ 「マーベルには返すべき借りが一つある」

米ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオが共同で製作する『スパイダーマン』映画シリーズが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』以降も継続、新3部作が製作される可能性が報じられていることについて、ソニー・ピクチャーズやマーベル・スタジオの幹部がそれぞれ見解を口にしている。
2021年12月上旬、トム・ホランド主演版シリーズでプロデューサーを務めるエイミー・パスカルが、シリーズの続行について言及。「マーベルと一緒に作る映画は、これが最後ではありません」「トム・ホランドやマーベルとともに、次なるスパイダーマン映画を作る準備をしています」とコメントしていたのだ。
これを受け、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のプレミアで、米Comicbook.comのインタビューに応じたソニー・ピクチャーズのCEOトム・ロスマン氏は、気になるホランド版シリーズの未来について微妙な言葉で返答。ソニーとマーベルは、「素晴らしい協力関係」を結んでいると強調つつも、「何も決まっていない」と次のように述べている。
「具体的な計画はありません。ですが、(マーベルとの関係は)相互的で、我々が一つ借りたら彼らが一つ貸し、この映画(『ノー・ウェイ・ホーム』)の場合はベネディクト(・カンバーバッチ)です。ですから我々には、返すべき借りがもう一つあります。ですが私が言えることは、バランスが正確で両社が素晴らしい協力関係にあるということです。その関係が続くことが双方の希望だと思いますが、現時点では何も決定していません。要は、この若者に賭けて何が起こるか様子を見なければならないからです。」
ロスマン氏のコメントから察するところ、今の時点で正式に発表できることはないようだ。だが、『ノー・ウェイ・ホーム』にドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチが出演したことで、マーベルに対してソニーに借りができ、ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズをMCUで継続することで借りを返す……という想定で話をしていると考えられはしないだろうか。
ソニーのCEOは煮え切らない答えを返していたが、同じく『ノー・ウェイ・ホーム』のプレミアに姿を見せたマーベル・スタジオの幹部、ヴィクトリア・アロンソはパスカルが言っていた「新3部作」について、米Varietyのインタビューで前向きな姿勢で回答。「まあ、エイミーったら。いいですね!やりましょう。私は準備万端です。エイミーがトム・ホランドと映画3本をと言うのであれば。彼女がボスですからね」と、かなり乗り気な様子で答えている。
ソニーとマーベル幹部の微妙な温度差が気にはなるが、ロスマン氏が「この若者に賭けて」と発言していたということは、ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズの未来に少し期待を寄せてもよいかもしれない。
MCUシリーズの完結編にならないことを祈りたい『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、2022年1月7日に全国公開。
Source:Comicbook.com , Variety