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MCU版『X-MEN』は「長らく動きなし」と米記者 ─ マルチバース・サーガで実現なるか

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2022年7月のサンディエゴ・コミコン、9月のD23 Expoでは、今後のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に関するサプライズがいくつも発表された。しかし、その中にいまだ『X-MEN』の名前はない。ディズニーが20世紀フォックスを買収したことを受け、いずれMCUにX-MENが合流することは確かなのだが……。

米Deadlineの記者であるジャスティン・クロール氏は、こうした現状について自身の知る情報を明かしている。いわく「映画版『X-MEN』は長らく動いていません。脚本家が加わっていることを除き、なんらかのキャスティングがここしばらくで決まったとはおおよそ考えにくい」

実際のところ、MCU版『X-MEN』についてはほとんど何の情報もないのが現状だ。2019年夏、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長はコミコンのステージ上で「ミュータント」に関する企画があることを明かしたが、それが『X-MEN』というタイトルになるとは限らない(企画の正式発表はなされていないからだ)。クロール氏はMCU版『X-MEN』に脚本家が参加しているとの情報をつかんでいるが、これも公には報じられておらず、具体的な人名もわからない。キャスティングについてもさまざまな噂は流れているが、どれも噂の域を出るものではなかった。

ちなみにクロール氏によると、ファイギ社長は「監督の意見を聞かないうちに大きなキャスティングを決めたくない」タイプで、ブレイド役にマハーシャラ・アリを起用するなどの例外はあったものの、ファンタスティック・フォーやX-MENといったチームの場合はことさら「監督の意見を重視する」という。同じくMCU版『ファンタスティック・フォー』もキャストは判明していないが、新監督のマット・シャックマンは企画に携わったばかり。クロール氏はこちらについても「なんらかのキャスティングが決まったとは考えづらい」と見ている。監督が決まっていない『X-MEN』の場合はなおさらだろう。

もっとも「ミズ・マーベル」(2022)や「シー・ハルク:ザ・アトーニー」(2022)といったMCUの近作では、すでにX-MENやミュータントの存在が大いに示唆されているほか、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)には別バースのプロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(演:パトリック・スチュワート)が登場。すでにX-MEN登場の下地は着々と整えられているだけに、問題は「いつ実現するか」だ。MCUの慣例にならって言えば、個々の作品でミュータントがひとりずつ紹介され、のちに『X-MEN』でチームアップするという流れも考えられる。

ところで2025年までの「マルチバース・サーガ」には、まだ発表されていない企画がいくつも存在するようだ。今後、MCU版『X-MEN』がさらりと発表される可能性もあるので、これまた油断は禁物である。

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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