ステイサム、ハン・ソロを倒す ― 『MEG ザ・モンスター』全世界興行収入、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』を超える

漢ジェイソン・ステイサム、ハン・ソロを倒す

ステイサムと超巨大ザメが対決する海洋パニック・エンターテインメント映画『MEG ザ・モンスター』の全世界興行収入が、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)の記録を上回ったことがわかった。


Box Office Mojoによれば、2018年8月27日(米国時間)現在、『MEG ザ・モンスター』の世界興収は4億1,279万ドルを突破。対する『ハン・ソロ』は、同日時点で3億9,263万ドルとなっている。『ハン・ソロ』は2018年5月の米国公開当時から、スタジオ側の思惑ほど興行収入が伸びていないことが指摘されていた。それにしても、ステイサムとサメのタッグが『スター・ウォーズ』の最新作を超えてしまったことには素直に驚かされるだろう。

MEG ザ・モンスター

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.

とはいえ、『MEG ザ・モンスター』が『ハン・ソロ』を超えるヒットとなった背景には、とある決定的な要因が存在する。
8月27日現在の米国興行収入を比較してみると、『MEG ザ・モンスター』は約1億630万ドル、そして『ハン・ソロ』はその2倍となる約2億1,360万ドルなのだ。全世界興収はステイサム&サメの勝利となっているが、米国では『ハン・ソロ』が大きく差をつけている。すなわち大ヒットのカギを握ったのは、米国ではなく海外だったのだ。

『MEG ザ・モンスター』が大ヒットを見せているのは、いまや世界を代表する映画市場となった中国だった。米国と同じく8月10日に本作が劇場公開されるや、8月26日(現地時間)時点で1億4,330万ドルを突破している。かたや『ハン・ソロ』は海外興収で優れた成果を収めることができず、中国では1,647万ドルという記録に終わってしまった。『MEG ザ・モンスター』は、すでに中国で『ハン・ソロ』の10倍近い興行収入を叩き出しているのだ。

 

むろん、本作の中国における大ヒットは製作チームの思惑通りだろう。『MEG ザ・モンスター』は米国・中国の合作映画であり、製作には米ワーナー・ブラザースのほか、中国の映画会社であるグラヴィティ・ピクチャーズ、フラグシップ・エンターテインメントなどが出資。ヒロイン役のリー・ビンビンをはじめ中国人俳優が複数出演しているほか、中国にて撮影が行われている。

『MEG ザ・モンスター』の大ヒットは、中国が世界最大規模の映画市場となっている現状をハリウッドが真正面から捉え、非常に戦略的に企画が進められた末に成立したものであろう。以前、中国の人気俳優ドニー・イェンは、中国の観客が『スター・ウォーズ』文化のもとで育っていないこと、それゆえに映画がヒットしづらいことを指摘していた。今回の結果は、エンターテインメントやポップカルチャーの歴史や文化の問題はもとより、劇的に急変する映画業界の構造によってもたらされたものだ。ハリウッド大作映画の今後を占う上でも、本作の大ヒットを無視することはできない。

映画『MEG ザ・モンスター』は2018年9月7日(金)全国ロードショー

『MEG ザ・モンスター』公式サイト:https://warnerbros.co.jp/movie/megthemonster/

Source: Box Office Mojo
©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.

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