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映画『見栄を張る』藤村明世監督、主演・久保陽香さん独占インタビュー【2016年SKIPシティアワード受賞作】

絵梨子役誕生秘話

主演に久保さんを選ばれた経緯をお聞きしたいのですが…。

久保:あ、実はオーディションでね、私泣けなかったんですよ。

え、じゃあ作品の絵梨子と一緒だったんですか?

久保:はい、本当そうなんです。いただいた台本とは別に泣きの審査があったんですけど、全然泣けなくて。実際に2回オーディションがあったんですが、一次で「あーもうだめや」と思い、事務所の方にも謝っていたんですが、二次にも呼んでもらえて。

そうしたら二次のオーディションでも泣けなくて(笑)落ちたと思っていたのに受かってたから「え、なんでやろ?」って思ったんです。

藤村:最初オーディションの募集に何百もの応募を頂いたんですが、久保さんは以前に見た東京海上日動のCMからずっと気になっていて、こちらから声をかけて来ていただいたんです。最終的に4人気になる方がいたんですが、一次も二次も久保さん以外の3人は皆さん泣けたんですよ。でも久保さんはめちゃくちゃ華がある方で、一方で天使のような容姿の奥に何かを秘めていそうな部分に魅力を感じたんです。

ちなみに、ラストシーンで絵梨子は泣いて帰るという構想がずっと頭の中にあったんですけど、久保さんだったら明るい表情だけでもいいやと思って脚本からは消したんですよ。それでも久保さんに絶対出てもらいたいと思って選びました。

久保:あのシーン、実は一発本番だったんですよね。一回しかチャンスがない感じで、事前にいくつか説明を受けた中であとはお任せします的な感じで。ただ、皆さんがしっかりと雰囲気を作ってくださったので私も(演技に)集中できました。

ラストシーンは比較的前半に撮ったものなんですけど、撮影に入る前に何日間か稽古があってその間に皆と交流できたので、あれがなかったらあのシーンはなかっただろうなと思っています。みんなとのコミュニケーションがすごく大事だった作品でした。

藤村:本当稽古中よりも撮影に入った時からめちゃくちゃスイッチが変わって、泣くシーンは絶対泣いてくださるし、こちらの意図を全部読み取ってやってくださったので、本当にかっこよかったです。

オーディションでは泣けなかった中で主演に抜擢されて、実際のプレッシャーとかはいかがでしたか?

久保:プレッシャー、はんぱなかったです(一同笑)だから選んでくださったからには絶対ちゃんとやりたいっていうのは自分の中にあって。裏切りたくない、絶対形にしたいっていうのは思っていました。期待以上のものをやりたいなとは思っていました。

藤村監督からオファーがあった時、久保さんはどう感じられたんですか?

久保:女性の監督は初めてだったので、(オファーを受けて)すごく嬉しかったです。

実際に現場でやってみて、初の女性監督だった藤村監督の印象ってどうだったんですか?

久保:それが、(藤村監督は)むっちゃ男だったんですよ。仕切りはすごい男前で、稽古や普段喋っている時と打って変わって現場に入るとスイッチが変わるので、あ、この人にはついていけるなと感じたんです。

周りを本当に引っ張ってくれて、迷いなく自分の言葉をスパッと言葉にできるので、それが役者としても信頼できました。特に今作では細かい表情がとても大事でした。撮影シーンの順番がバラバラでそれぞれのシーンでどれくらい声をだしたらいいのか、そういう加減がわからないときは監督に任せて委ねました。

今回藤村監督同様、久保さんも長編の出演は初めてでしたよね。じゃあある意味そういう部分を藤村監督がファシリテートしてくれたというのもあるんですね。

久保:初めてです長編は。
藤村:なので一緒に頑張ろうみたいな話はしてました。
久保:撮影が始まる前には2人で飲みに行って、そこでプライベートの話もしました。

ちなみに飲みの席では藤村監督は男前だったんですか?

久保:いえ、飲みの席では(藤村監督は)ふわふわしてましたね。

仕事のときはピシッとしてるなんてかっこいいですね。

久保:本当にかっこよかったです。

作中に流れる、あのCMの真相

ラビットビールのCMで絵梨子がウサギ姿で踊っていたじゃないですか。去年確か久保さんはカゴメの…

久保:野菜生活!

そう、野菜生活(笑)そこで久保さんは同じようにウサギ姿をしていたと思うのですが、あのシーンにはパロディ的な意図があったんですか?

藤村:いや、あれは本当にたまたまだったんですよ。

久保:私は「今年(2015年)はウサギにご縁があるなあ」と思ってました(笑)

藤村:あのシーンは主演が久保さんに決まる前からずっと台本に書いていて、久保さんの事を調べていたら「え、ウサギの格好してる!」と思って。しかも全く同じような感じのCMだったので、大丈夫かな?と少し不安になってました(笑)

久保:あの(ラビットビールの)CMの振り付けって監督が考えたんでしたっけ?

藤村:そうです、作詞と振り付け考えたの私です。

久保:むっちゃ可愛いなと思ったんです。

踊るのは楽しかったですか?

久保:あのシーンは逆に振り切れて楽しかったです。作品全体がシリアスで険しい分、あの部分で一度自由にできるから。見返してみればいいシーンなはずなのに会場では笑いが起きちゃってたんですよね(笑)

【次ページ】自分の葬儀で「泣き屋」呼びたい?

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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