【ネタバレ解説】「ムーンナイト」最終話で誕生した新ヒーローとは? ─ 第4話の伏線、今後はどうなる

この記事には、「ムーンナイト」第6話『再生』のネタバレが含まれています。

「ムーンナイト」第6話『再生』では、アーサー・ハロウ(イーサン・ホーク)と彼が復活させたエジプトの女神アメミットの暴走を阻止すべく、マーク/スティーブンとコンス、そしてレイラが共闘した。それぞれが窮地に陥る中、レイラはカバ(ヒッポ)の姿をしたエジプトの神タウエレトの一時的なアバターになることで新たな力を得た。
レイラは、アーサーとの一騎打ちに挑むも追い詰められてしまったマーク/スティーブンの元へ駆けつけ、翼状アーマーを駆使して敵をなぎ倒す。翼を広げ、滑空する姿はファルコン/サム・ウィルソン、アーマーで防御する姿はDCヒーローのワンダーウーマンを彷彿とさせるが、レイラは体術や剣術を併用した戦闘スタイルが特徴的。マーク/スティーブンと協力し、最後にはアーサーを追い詰めた。
新ヒーロー「スカーレット・スカラベ」

ムーンナイトへと変貌を遂げたマーク/スティーブン同様、レイラもスーパーヒーローになったようだったが、彼女にもヒーロー名が与えられているらしい。劇中でレイラのヒーロー名は明言されていなかったが、監督を務めたモハメド・ディアブが米Colliderにて明かしている。
「私たちは彼女のことをスカーレット・スカラベと呼んでいます。ただ最終的に、スカーレット・スカラベの部分的な物語は、発達しきっていないんです。それは、彼女をどのような存在にもなれるようにするため。私たちが物語を欲せば、彼女はすんなりとスカーレット・スカラベにもなれるでしょうけど、彼女はタウエレトと一時的に一緒にいるだけで、何にでもなれてしまうかもしれない。」
そもそも「レイラ=エル・フーリー(Layla El-Faouly)」という人物は本シリーズの為に作られたキャラクターで、原作コミックには存在しない。一方、レイラと酷似した名字の「アブドゥル・ファウル(Abdul Faoul)」というエジプト人キャラクターが原作コミックでは登場。ここで、レイラの父親が「アブドゥラ=エル・フーリー(Abdullah El Faouly)」という名前であったことが思い出されるだろう。アブドゥルとアブドゥラが同一人物かはさておき、実は「アブドゥル・ファウル」というキャラクターこそ、「スカーレット・スカラべ」という名で活躍するスーパーヒーローとして知られているのだ。
つまり、レイラは父親がなるはずであったヒーローを受け継いだという解釈もできるわけだが、これが事実であれば、その伏線は第4話で言及されていたことになる。エジプトにある墓で、レイラが亡き父親から「小さなスカラベ」と呼ばれていたことがアーサーの口から明かされていたではないか。
今後のMCUで、スカーレット・スカラベとなったレイラがマーク/スティーブンと一緒に再登場する可能性は大いにあるが、確約されているわけではない。「ムーンナイト」とMCUの将来的な繋がりは未知数である上、ディアブ監督は米Deadlineとの取材で「次のシーズンがあるかはわかりません」「ファンの皆さんと同じように、先はわかりません」と語っている。
だからこそ、ディアブ監督ら製作陣はスカーレット・スカラベというキャラクターにも、あえて漠然とした可能性を残しておいたのだろう。ディアブ監督は、「私たちはシーズン2について話し合ったことは一度もありませんでしたが、いつか(物語の)拡大もありえます」と述べ、レイラの今後については次のような望みを明かしている。
「どうでしょう、私は2人(レイラとタウエレト)が一緒にいるのが好きです。タウエレトが彼女を通して話す感じが好きで。レイラもそれに悩まされるでしょうし、そういうところを是非見てみたいです。現場ではスカーレット・スカラベって呼んでいましたけど、彼女の道はぜひオープンにしたままが良いですね。」
なお、原作コミックのスカーレット・スカラベであるアブドゥル・ファウルは、バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーやスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカといった馴染みのあるキャラクターや、MCUデビューが期待されているネイモア・ザ・サブマリナーと闘ったり、後に仲間になったりと、紆余曲折を経たキャラクターでもある。もしもレイラが再登場したら、原作コミックから設定がどれだけ踏襲されるかも注目だ。
ドラマ「ムーンナイト」は、ディズニープラスにて独占配信中。
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Source: Marvel.com,Collider,Deadline