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『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』ネイモア役俳優、出演オファーの時点で泳げなかった

テノッチ・ウエルタ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tenoch_Huerta_Premiere_2022.jpg

映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では、コミックでも指折りの人気ヴィランがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)にいよいよ登場する。海底王国アトランティスの王・ネイモアだ。演じるのは「ナルコス:メキシコ編」(2018-2021)などのメキシコ人俳優テノッチ・ウエルタ。クレジットに“INTRODUCING(初登場)”の文字が躍ることからもわかるように、マーベル・スタジオはネイモア&ウエルタの登場に力を込めている。

あらすじによると、ネイモアは映画版でも“隠された海底国家の王”という設定。予告編にもわずかにその勇姿を見せているが、演じるウエルタは、なんとキャスティングされた時点で泳げなかったのだとか。オファーの連絡を受けた当時のエピソードが、Life and Styleのインタビューにて明かされている。

「まったく変な話でした(笑)。ニューオーリンズで映画を撮っていたら、いきなりライアン・クーグラーが話したがっているという連絡を受けたんです。なぜなのかわからなかったんですが、(ビデオ通話の中で)ストーリーの一部を教えてもらい、映画のヒントや歴史の話、ワカンダで何が起きるのかを聞かせてもらったんです。[中略]それから、僕が泳げるかどうかも聞かれました。“溺れたことはありません”という返事をして、マネージャーを振り返りましたね。」

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実際のところ、当時のウエルタは泳ぎ方を知らなかったという。しかし、「もちろん何も言わなかったですよ、役をもらえなくなってしまうから」とウエルタ。オファーを受けたのは約2年前だったが、その直後から8ヶ月半にわたって水泳の訓練を積み、実際の撮影に臨んだという。ウエルタは1981年生まれだから、40歳を目前にして、水中に暮らす民族を演じられるほどの泳法を一から身につけたのだ。

またウエルタによると、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』にはメソアメリカ(メキシコ南部や中央アメリカ地域)の文化が反映されているとのこと。作品には複数の分野から集められたプロフェッショナルによるリサーチが反映されたというが、中にはウエルタ自身のアイデアも取り入れられているようだ。

「(マーベルは)僕たちのことを協力者だと考えてくれて、役柄をよりよくするためのコメントや提案にも非常に前向きでした。僕の言ったことの90%は聞いてもらえたし、僕自身の実生活における信念や苦労も最初のうちから話させてもらえたんです。」

ちなみにウエルタは、この映画を“マーベル発、史上最も革命的な映画のひとつ”と形容。自身の演じるネイモアについても「コミックでは反資本主義、反植民地主義。自由奔放な男です」と語った。

映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は2022年11月11日より全国公開

Source: Life and Style

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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