『ネオン・デーモン』監督に独占質問インタビュー!「整形はもはや死だ」…狂気の美しさを描いた監督が語った”真の美”とは

2011年に公開されたライアン・ゴズリング主演映画『ドライブ』で知名度を一気にあげた鬼才ニコラス・ウィンディング・レフンが、来日した。

?監督をシャンパンと共に迎えたのは、東京原宿で不動の人気を誇り、感度の高いファッショニスタが足繁く通うセレクトショップFaline Tokyo。オーナーであり、原宿のファッショントレンドを生み出したアイコン、Baby Maryとレフン監督は、彼の最新作『ネオン・デーモン』について、対談を楽しんだ。その様子を、THE RIVERライターのANAISがレポートする。

ファッショナブルな映像美

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c 2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch

レフン監督の映像の特徴は、既に前作『ドライブ』でもわかるように色彩のコントラストが強い。これは、監督自身が色彩障害を持っている事が関係している。

今作『ネオン・デーモン』では、中心登場人物がファッション業界で活躍するモデルたちだ。故に、クリエイティブなフォトシューティングのシーン、幻想的なファッションショーのシーンが流れる。さながら、ブランドのコマーシャルムービーのようと思うのはそのはず。

レフン監督は以前GUCCIのコマーシャルフィルムを手がけていたのだ。その撮り方が今作で、より生かされている。ファッショニスタのBaby Maryはそれにいち早く気づき、自身もGUCCIのデザイナーのためにパーティーでDJをした事を監督に話していた。

映像を引き立てる、こだわり抜かれた音楽

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c 2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch

ファッションDJとして活躍するBaby Maryとレフン監督が特に盛り上がったのは音楽の話だ。今作の音楽を担当するのは、『ドライブ』から彼の作品を手がけてきた、元レッド・ホット・チリペッパーズのメンバー、クリフ・マーティネス。

普段からハウステクノを中心にDJプレイをするBaby Maryは、映画の中で特にクラブシーンで使用されていた「DEMON DANCE」が気に入ったようだ。この曲はレフン監督の親類であるジュリアン・ウィンディングが手がけたものである。

また、今作には彼が所属する音楽ユニットSweet Tempestも参加している。彼らの手がける、美の危うさを表すかのような、エッジの聞いたビタースウィートサウンド、それに合わさるヴォーカルのLunaの声に酔いしれるトラック「Mine」も必聴だ。

レフン監督にとってセレクトショップFaline Tokyoは「NYを思い出させる」

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photo:(株)メゾン

※左:Faline Tokyoオーナー Baby Maryさん 右:ニコラス・W・レフン監督

Faline Tokyoは原宿の中で最も人気の高いセレクトショップのひとつであり、多くのファンを生み出してきた。彼らは“Faline Kids”と呼ばれ、中にはそこからスナップ誌、SNSを通して有名になった者もいる。

そんなFaline Tokyoのファッションスタイルを、レフン監督はどう思うのか。

「このお店自体もそうだけど、NYを思い出させるよ。ロウアー・イースト・サイドにはまだこういうショップが残ってるからね。」

また、東京で映画撮影を行いたいと以前から言っていた監督に、Baby Maryが自身の店を提案すると監督は笑いながら答えた。

?「銃撃戦に使ってみたいな。ほら、『ドライブ』のエレベーターのシーンみたいな風な感じで!そうなるとまず、ライアン・ゴズリングをこの店に連れてこなくちゃね(笑)」

店の雰囲気をとても気に入った監督は、「妻に見せなきゃ!」と店内の写真を沢山撮り、和やかな雰囲気で行われた対談の後、店内にサインを残した。

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Oriver cinema独占質問】レフン監督の考える“真の美しさ”とは?

この『ネオン・デーモン』は美に取り憑かれた女性の狂気を描いている作品なのだが、レフン監督の考える“真の美しさ”とは何かをTHE RIVERに語ってくれた。

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c 2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch

「真の美とは、“不完全さ”だ。だからこそ、ナルシシズムはいい。何故かって、自分自身を美しく思い、愛することで、例え本当は綺麗でなくても自分をだますことが出来るからね。手が加えられていない、不完全なままでいられる。?

整形は、僕にとってもはや“死”を意味する。だから整形した女性を魅力的で、美しいと思うことは、屍姦の感覚に近いと思ってるよ。」

悪夢のようなその美しさが、彼女達を狂わせる……『ネオン・デーモン』

整形を繰り返し、美しさを必死に保ち続けたり、枕営業をするモデルたち。そこに彗星のごとく現れた、美少女ジェシー。一切手が加えられていなく、人を惹き付ける何かを持っている彼女は、その魅力で人を狂わせて行く……。

レフン監督がこの作品を通して描いた“美しさ”の定義を、あなたもその目を通して向き合う事となるーそれが例え、悪夢のようだとしても。

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c 2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch

 

『ネオン・デーモン』

公開日:2017年1月13日(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか 全国順次ロードショー
配給:ギャガ
公式HP:gaga.ne.jp/neondemon

監督 ニコラス・ウィンディング・レフン

デンマーク出身の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。映画一家のもとに生まれ、その鬼才ぶりがハリウッドでの初監督作品『ドライブ』で証明される。

Baby Mary

人気セレクトショップFaline Tokyoのオーナーであり、ファッションDJとしても活動。原宿のファッションシーンを築き、世界中のデザイナーやファッショニスタに愛される存在だ。

FALINE TOKYO

1-7-5, Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo, Japan
T&F/+81.(0)3.3403.8050

About the author

ライター/編集者/Ellegirlオフィシャルキュレーター、たまにモデル。ヌーヴェルヴァーグと恐竜をこよなく愛するナード系ハーフです。

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Comments

  • 『ネオンデーモン』感想。見ること見られることとは? 2017年2月16日 at 4:30 PM

    […] 引用:ORIVERcinema […]

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