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THE RIVERニュースレター 6月16日号 ─ エンタメの最新ニュース解説

THE RIVERのニュースレターです。日々のニュースや話題から注目のトピックを厳選して紹介・解説します。面白い最新情報や、タメになる話まで。THE RIVER運営代表の中谷が担当。

試写にて『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を一足先に鑑賞させていただいたのですが、信じられないほど濃密な作品でした。アクションの芸術性と狂気は間違いなくシリーズ最高到達点で、現代アクション映画の常識をも変えてしまうほど。上映時間は169分と長尺なのですが、最初から最後までハイボルテージで駆け抜けています。

あまりの凄まじいアクションに口がアングリ開いたり、画力がカッコ良すぎてもはや笑ってしまったり。映画館の鑑賞料金2,000円ではむしろ安いのではないかとさえ思わされるほど、全編通して鬼気迫りくるものがありました。日本勢の真田広之とリナ・サワヤマの見せ場も多く、そして何よりドニー・イェンが最高のハイライト。日本公開は2023年9月22日、待つ甲斐は大アリです。

「マンダロリアン シーズン3」「アソーカ」解説

それでは本日の話題をご紹介しましょう。

きょうの話題

  • 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』音響問題が解消
  • フェリシティ・ジョーンズが『F1』初のドラマで主演・製作
  • ライアン・レイノルズとケネス・ブラナー、冒険アドベンチャーで共演
  • トム・ホランド、渾身ドラマ不評も気を揉まず

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』音響問題が解消

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』がついに日本でも公開を迎えた。本国では、以前お伝えした音響問題の修正版が製作されたようだ。

これは、映画冒頭のグウェン・ステイシーが描かれるシーンで、効果音や背景の音に対して、キャラクターらのセリフの音量が小さく、劇中の言葉が聞き取りづらいという問題。SNSで不満の声が相次いでいた。

脚本・製作のフィル・ロードもこの問題を認識し、Twitterでは観客に「早めに劇場に着いたら、音量が7になっているか確認してもらってみて。音量が小さいと思ったら、7.5に上げてもらいましょう。もし怒られても、我々の許可を得ていると伝えて」と呼びかけていた。

どうやら米ソニー・ピクチャーズは、この修正版を劇場に送付したようだ。ちなみに『スパイダーバース』は全米で『ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー』の勢いを超えるヒットを記録中。日本では客層も被るアメコミ作品『ザ・フラッシュ』と同日公開を迎える。

フェリシティ・ジョーンズが『F1』初のドラマで主演・製作

『F1』を題材にした初のドラマシリーズが制作されるようだ。タイトルは『One』。出演と製作は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ジン・アーソ役でお馴染みのフェリシティ・ジョーンズ。Rogue OneからのOneである。

家族経営のF1チームの波乱万丈を描く内容で、実際のF1の世界とフィクションを織り交ぜた物語になるようだ。製作は「バンド・オブ・ブラザーズ」トニー・トーと「トゥルー・ディテクティブ」ダン・サックハイムらが設立したジョイントベンチャーのBedrock Entertainment。

カーレースが題材の作品といえば、2023年9月には実写映画『グランツーリスモ』も公開される。ジョーンズの『One』では、スリリングなレース描写はもちろん、選手たちがレースにかける情熱や葛藤など、ドラマ部分の丹念な描き込みも見どころとなりそう。F1側も製作に加わるそうだ。

ライアン・レイノルズとケネス・ブラナー、冒険アドベンチャーで共演

ライアン・レイノルズとケネス・ブラナーが、Appleの新作アクションアドベンチャー『Mayday(原題)』で共演する。脚本は、現在の全米脚本家組合ストライキよりずっと前に仕上がっていたそうだ。

監督は『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』コンビであるジョナサン・ゴールドスタイン&ジョン・フランシス・デイリーということで、ツボを突くエンタメ作になることは間違いなし。プロットは伝えられていない。

ライアン・レイノルズといえばスト中に撮影決行中の『デッドプール3』では法的な事情でアドリブを禁じられているという気になる話題も。Appleの作品としては、クリスマス・ミュージカル『スピリテッド』(2022)から続く再仕事となる。

一方のブラナーはアガサ・クリスティ原作のシリーズ新作『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』2023年9月の日本公開が伝えられたばかり。アカデミー賞脚本賞を受賞した『ベルファスト』でも評価され、ノーラン監督作『オッペンハイマー』にも出演のブラナーにとって、本作のようなエンタメ全開の娯楽作は久々の機会となりそうだ。

トム・ホランド、渾身ドラマ不評も気を揉まず

俳優業を休業中と明かしたトム・ホランドだが、そのきっかけとなった主演ドラマ「クラウデッド・ルーム」は、残念ながら批評家から厳しい評価を受けている。

この作品で精神的な疾患を抱えた困難な役を演じ、それによって消耗したホランドは休業を表明。魂込めた作品となったが、Rotten Tomatoesでの批評家スコアは32%と低調だ。

これに対してホランドは「『クラウデッド・ルーム』にあまり良いレビューがなかったから、そのせいで休業したみたいにマスコミに書かれた」と伝える。実際はドラマのリリースに関わらず、しばらく前から休みをとっていたのだと説明している。「ロンドンの自宅でゆっくりしたり、グランプリを観戦したり、ゴルフをしたり……」。

ちなみに観客スコアは90%で、“批評家ウケは悪いが、観客には高評価”の構図となっている。「だからファンのみなさんやドラマを観てくれたみなさんには大感謝です」とホランドは謝辞。「僕を応援してくれる素晴らしいコミュニティがあることがすごくありがたい。とても光栄ですし、ドラマの続きを観ていただくのが楽しみです」。

情報参考:Variety,Deadline,Deadline,Variety

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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