僕が『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』の次は『オビ=ワン』でなく『ボバ・フェット』だと確信する2つの理由

これは不安の意味ではなく、純粋なる強い興味関心から来る疑問として発したい。「いったい、スター・ウォーズはどこに向かおうというのか?」

間もなく、スター・ウォーズ・シリーズ初の試みとなるアナザーストーリー作品、『ローグ・ワン:スター・ウォーズストーリー』が全世界公開となる。情報によると、シリーズで初めて”オープニングクロールの無い”始まりとなるという事だから、今作がいかに過去7作から独立した作品かが窺い知れる。

『ローグ・ワン』は史上初、オープニング・クロールのない「スター・ウォーズ」!

『エピソード3 / シスの復讐』以降、ジェダイ滅亡後の時代を描くローグ・ワンは、「ジェダイやフォース、ライトセーバーが登場しない」という意味でも初の作品である。もちろん正確に言えば、フォースを信じるチアルート・イムウェやジェダイ信仰のメッカである惑星ジェダ、それに唯一ライトセーバーを起動させる可能性を持つダース・ベイダーなどは登場するものの、過去7作のようにフォースやジェダイが物語の中心にあるわけではないという点はご同意いただけるだろう。

しかし、この『ジェダイ不在』の物語は、ローグ・ワンが例外というわけでもない。その後に続く『ハン・ソロ』のスピンオフ作品も、やはりジェダイやフォースが登場する可能性は極めて低い。

スピンオフ映画『ハン・ソロ』については、「ハン・ソロがいかにしてならず者の宇宙海賊になったかを描く」程度の情報が明かされているだけで、詳しい時代設定などはわからないが、ローグ・ワン同様に『エピソード4 / 新たなる希望』以前の出来事を描くことは間違いないだろう。
ハン・ソロといえば、フォースを「カビの生えた宗教」と言い捨てた男。彼にとってフォースとは信じる・信じないの問題ではなく、「銀河の端から端まで飛んだが、すべてを結びつける”フォース”なんて存在を信じさせてくれるものにゃお目にかかったことはないね。」の発言からわかるように、見たことも体験したこともないものだ。当然、若き『ハン・ソロ』の物語にフォースやジェダイ登場の要素はあまり期待できないだろう。

次は『ボバ・フェット』か『オビ=ワン』か

ところで、『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』に続く、『スター・ウォーズ・ストーリー・アンソロジー』を締めくくる3本目のスピンオフ映画の制作も決定している。その題材については未だ不明だが、ファンの間では『ボバ・フェット』と『オビ=ワン』の外伝が期待とともに有力視されている。
EW.comの伝えるところによると、ルーカスフィルムは『ボバ・フェット』の制作を公式アナウンスしかけていたものの、その監督として雇用されていたジョシュ・トランクが20世紀FOX制作のマーベル映画『ファンタスティック・フォー』(2015)でさんざんなトラブルを起こし、ルーカスフィルムからも見捨てられて以来、プロジェクトは宙吊り状態になっていた。

さて、冒頭の好奇心「いったい、スター・ウォーズはどこに向かおうというのか?」という疑問にインスピレーションを与えるようなコメントが、ルーカスフィルム代表のキャスリーン・ケネディから発せられている。

「私たちは、映画化するべきものについて、かなり話し合っています。でも、これは1月に落ち着いて話すつもり。今は『フォースの覚醒』がリリースされて、ローグ・ワンがあって、エピソード8の撮影も終えたところですからね。

(中略)これから何をするのだろう?エキサイティングだと思うものはなんだろう?そして、私たちが”拡張”したいものとは何だろう?」

注目すべきは最後の言葉、『拡張』ではないだろうか。ここで一度、現在までで確定している内容をまとめてみたい。

timeline

スター・ウォーズ・サーガはエピソード1から9にかけて、フォースやジェダイを主軸とした物語を描く。それに対して、確定している2作の『スター・ウォーズ・ストーリー』は、非ジェダイの物語だ。『ローグ・ワン』では、持たざる者たちが団結し、巨大な敵に立ち向かう物語。そして『ハン・ソロ』は、銀河の裏社会をずる賢く世渡りするアウトローの冒険となるだろう。

こうして整理すると、ルーカスフィルムが拡張したいのは『オビ=ワン物語』ではなく『ボバ・フェット物語』なのではないかと感じられる。理由は以下の2つだ。

『スター・ウォーズ・ストーリー』は非ジェダイたちの物語だから

『スター・ウォーズ・ストーリー』三作は『オビ=ワン』ではなく『ボバ・フェット』で締めくくった方が美しい。なぜなら、ボバ・フェットを持ってくることによって、フォースやジェダイについて『エピソード1〜9』にはない三種三様の解釈を描く事ができるからだ。

つまり、『ローグ・ワン』はジェダイやフォースを信じる者たちの物語。
『ハン・ソロ』はジェダイやフォースを信じない男の物語。
そして『ボバ・フェット』は、ジェダイやフォースを恨む男の物語だ。

御存知の通り、ボバ・フェットは『エピソード2 / クローンの攻撃』で事実上の父親であるジャンゴがメイス・ウィンドゥに殺害される場面を目撃して以来、ジェダイに対して強い憎しみを抱いている。ジャンゴの仇を取るべく、メイス・ウィンドゥの暗殺も試みている人物だ。

https://thenerdvault.wordpress.com/about/

https://thenerdvault.wordpress.com/about/

『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』に続く三作目を『ジャンゴ・フェット』にすれば、非フォース感応者たちのそれぞれ異なる目線から、スター・ウォーズ・ユニバースに豊かな新解釈を拡張することができる。

タイムラインが集中しすぎてしまうから

『ローグ・ワン』は”エピソード3と4の間”の物語だし、自然と『ハン・ソロ』も似た時代の物語となる。(『エピソード4』時点のハン・ソロは29歳の設定だが、若きハン・ソロ役に決定しているアルデン・エーレンライクは1989年生まれの現在27歳。)

もし『オビ=ワン』の物語が新たに描かれるとすれば、やはりそれも”エピソード3と4の間”の時代設定となるだろう。ファンが見たいのは、『エピソード3 / シスの復讐』のオーダー66以降、『エピソード4 / 新たなる希望』でルークと出会うまで、オビ=ワンがいかにタトゥイーンの辺境でフォースの修行に励みながら様々な苦境を乗り越えてきたのかの日々だ。

しかし、これでは、『”新たなる希望”以前を描く─』という冠が三連続する事になってしまう。キャスリーン・ケネディの言う『拡張』という表現は当てはまらない。
その点、『エピソード2 / クローンの攻撃』から『エピソード6 / ジェダイの帰還』までの時代を生きていたボバ・フェットなら、活躍できる時代の幅が広い。ボバちゃんに任せれば、『新たなる希望』から『ジェダイの帰還』までの間の時代の新たな冒険を安心して描けるというわけだ。

以上、なぜ筆者が『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』に続くアナザーストーリーが『オビ=ワン』でなく『ボバ・フェット』であると信じているかについて述べた。もちろん、『オビ=ワン』の語られざる物語も是非観てみたい。ユアン・マクレガーも最近(2016年10月)、「僕も年を取った。適齢期だよ。今45歳で、アレックス・ギネスは、えっと、60歳?いけるやん!」と”オビ=ワン適齢期”となったことをアピールするなど、『オビ=ワン』スピンオフに意欲十分といった様子だ。しかし、今回の考察ではあえてボバちゃん説を推させていただいた。

当然ながら、まさかのボバ・フェットでもオビ=ワンでも無い、全く別のキャラクターとなる可能性もある。一体、スター・ウォーズはどこに向かっていくのだろう。その行末をタトゥイーンの辺境から見守るとしよう。

Source:http://collider.com/future-star-wars-movies-details/#boba-fett-spinoff
http://www.ew.com/article/2016/11/22/rogue-one-lucasfilm-new-star-wars-movies
http://www.ew.com/article/2015/05/01/josh-trank-departs-star-wars
https://www.inverse.com/article/22084-obiwan-kenobi-ewan-mcgregor

About the author

インド旅行中、たまたま現地新聞に写真を撮られて掲載されるというミラクルを起こしました。持ってる男。THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。

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Comments

  • 僕が『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』の次は『オビ=ワン』でなく『ボバ・フェット』だと確信する2つの理由 | AINOW 2016年11月28日 at 10:57 AM

    […] これからのスター・ウォーズ論…この記事の続きを読む […]

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