クリストファー・ノーラン評伝本『時間と映像の奇術師』発売決定 ─ 『オッペンハイマー』まで全作解説、影響を与えた人・作品も検証
『ダークナイト』3部作や『インターステラー』(2017)『TENET テネット』(2020)などで知られる、映画監督クリストファー・ノーランの本格評伝本『クリストファー・ノーラン 時間と映像の奇術師』が、2023年7月20日(木)に発売される。
フィルム・ノワールの時間を切り刻み、スーパーヒーロー映画にリアリズムをもち込み、スパイ・アクションとSFを融合させる……。本書はノーランの謎に満ちた発言や動機を読み解きながら、芸術性と商業性を兼ね揃えた特異点クリストファー・ノーランの歩みを分析。インスピレーションの源泉、熱意、飽くなき挑戦の連続である撮影法、そして成功への軌跡を、最新作『オッペンハイマー(原題)』に至るまで作品ごとに解説する。
また、ノーランを形づくり、影響を与えた作品にもスポットライトを当てる。スタンリー・キューブリックやスティーヴン・スピルバーグ、フリッツ・ラング、マイケル・マン、アルフレッド・ヒッチコックといった名監督から、作家のホルヘ・ルイス・ボルヘスやレイモンド・チャンドラー、画家のM・C・エッシャー、建築家のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ。そして『スター・ウォーズ』や『ブレードランナー』『パルプ・フィクション』『AKIRA』など。
本書では、長編デビュー作『フォロウィング』から出世作『メメント』、スーパーヒーロー映画を革新した『ダークナイト』3部作、いずれも野心的な試みを成功させてきた『インセプション』『インターステラー』『TENET テネット』といった多彩な作品群に秘められた核心とそのインスピレーション源を検証。『オッペンハイマー』を控える今、まさしくファン必携の一冊だ。
『クリストファー・ノーラン 時間と映像の奇術師』
書名 | 『クリストファー・ノーラン 時間と映像の奇術師』 |
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著者 | イアン・ネイサン |
訳 | 阿部清美 |
発売日 | 2023年7月20日(木) |
判型/ページ数 | B5変形/240頁 |
価格 | 本体 3,000円+税 |
ISBN | 978-48459-2142-3 |
出版社 | フィルムアート社 |
目次
ハイブリッド・キッド 幼少期から『フォロウィング』(1998)に至るまで
鏡の国のアリス 『メメント』(2000)&『インソムニア』(2002)
脅しのゲーム 『バットマン ビギンズ』(2005)
転送された男 『プレステージ』(2006)
なんだそのしかめっ面は? 『ダークナイト』(2008)
目がくらむほどの明晰夢 『インセプション』(2010)
ビッグ・グッドバイ 『ダークナイト ライジング』(2012)
5次元 『インターステラー』(2014)
渚にて 『ダンケルク』(2017)
終末論的な思考 『TENET テネット』(2020)&『Oppenheimer』(2023)
▼ クリストファー・ノーランの記事
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