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『ノマドランド』フランシス・マクドーマンドが一般人の中に溶け込む本編映像 ─「実際に働くひとたちに混じりながら働いた」

ノマドランド
(C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.

『ザ・ライダー』(2017)『エターナルズ(原題:Eternals)』(2021)のクロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド主演、世界中の映画賞を席巻中の映画『ノマドランド』が、2021年3月26日(金)に日本公開される。この度、リアルのノマド(現代の遊牧民)の中に完璧に溶け込んだ驚きの本編映像が到着した。

企業の経済破綻と共に長年住み慣れた、アメリカ・ネバダ州の企業城下町の住処を失い、最愛の夫も亡くした主人公のファーン(フランシス・マクドーマンド)。キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込み、車上生活者(現代の遊牧民=ノマド)として、季節労働の現場を渡り歩く。その日、その日を懸命に乗り越えながら、ノマドたちと往く先々で出会い心の交流を交わしながら、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく。

今回公開されたのは、ファーンがノマドのリンダに誘われて、ノマドのコミュニケーションイベント「RTR(Rubber Tramp Rendezvous)」に参加する場面の一部。最初は不安な表情を浮かべているファーンだが、リンダやイベントで出会った新たな友人ともに交流していく中で、次第に笑顔を見せていくのだった。

ノマドであふれる本場面では、フランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーンのみがプロの俳優で、リンダや、一緒に炊き出しに並ぶギプスをつけたスワンキー、さらにはイベントでトークをするボブ・ウェルズを含む、ほかの登場人物は全員が一般のノマドたちなのである。集団で見ると一見どこにマクドーマンドがいるのかもわからない。マクドーマンドは完璧な役作りで、ノマドコミュニティに溶け込んでいるのだ。

ノマドの生き様を体現するための役作りのひとつとして、マクドーマンドはノマドの労働に身を投じたそう。「アマゾン社の発送センターで、アカカブの収穫工場で、観光客向けのカフェで、国立公園のキャンプ指導員として、ファーンであるわたしも、実際に働くひとたちに混じりながら、働きました。ほとんどの場合、一介の従業員としか思われていませんでした」と様々な場所で労働に励んでいた様子を明かしている。

さらに「高齢者が働くことの肉体的な限界と苦痛、と同時に、働くこと、キャンプ指導員として自然のなかで暮らすこと、生きる目的をもつこと、そして、こうした仕事から収入を得られることの喜びを演じようとしました」と役作りに込めた自身の想いを語っている。

クロエ・ジャオ監督は、「マクドーマンドはいつまでも役柄について悩み続けるような女優ではありません。からだで理解していくタイプなのです。実際に手に触れて納得していくのです」と分析した。マクドーマンドがノマドとしてリアルに息づいている様子を目の当たりにした海外評論家からも、「マクドーマンドの顔はまるで“動く国立公園”のようだ」という評価が上がっている。

映画『ノマドランド』は、2021年3月26日(金)TOHOシネマズ日比谷 他全国公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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