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【インタビュー】『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』アナ・デ・アルマス「女性役の変化と進化が見られる」─ ボンドウーマンやシリーズの未来を語る

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
Credit: Nicola Dove / © 2019 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

007』シリーズ第25作目、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が度重なる延期を経てついに公開を迎えた。ダニエル・クレイグジェームズ・ボンド役を演じる最終作だ。

ジェームズ・ボンドは、現役を退き、ジャマイカの地で穏やかな生活を満喫していた。ところが、CIA出身の旧友、フェリックス・ライターが助けを求めてきたことで平穏な生活は突如終わりを迎えることになる。誘拐された科学者を救出するという任務は、想像以上に危険なものだったのだ。やがて、ボンドは脅威をもたらす最新技術を有する黒幕を追うことになる。

「サンティアゴで女と会ってくれ」と旧友に紹介され、ボンドが会いに行ったのは、キューバのエージェント・パロマ。これまでに公開されてきた映像などでは、ドレス姿で銃撃戦に臨む姿などが捉えられていた人物だ。そんなパワフルなボンドウーマンを演じたのは、『ブレードランナー 2049』(2017)などのアナ・デ・アルマスだ。この度、THE RIVERはアナ・デ・アルマスのグローバルジャケットに参加する機会に恵まれた。本記事では、筆者を含め世界各国の記者が参加した貴重な取材を紹介したい。ボンドガールからボンドウーマンへと変わったことについてをはじめ、テーマである愛の物語、『007』シリーズの未来などについて答えている。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
Getty Images for EON Productions, Metro-Goldwyn-Mayer Studios, and Universal Pictures

ボンドガールからボンドウーマンへ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

──時代は変わり今、“ボンドガール”ではなく“ボンドウーマン”と呼ばれるべきでしょう。これまでは女性としての魅力や美を利用して男を騙すという役割として登場することが多かったボンドウーマンですが、本作ではいかがでしょうか?

本作で興味深いことのひとつは、ボンド映画における女性の役割の変化と進化を見ることが出来ることです。“ボンドガール”ではなく、“ボンドウーマン”になっているでしょう。美しく洗練されていて、セクシーでグラマラスな女性たちであることには変わりありませんが、今ではストーリーやボンド、そのほかの男性登場人物にとって非常に重要な役割を担っています。それぞれが訓練を積まれており、独自の方法で、アクションを披露していきますよ。

──映画で女性が力を発揮する場合、悪女として登場することも多いように思いますが、コメディドラマ「Fleabag フリーバッグ」(2016-)のフィービー・ウォーラー=ブリッジが脚本として入ったことで変わったことはあると思いますか?

この映画に登場する女性はいずれも強いですが、決して悪い人たちではありません。むしろ正反対でしょう。フィービーをはじめとする脚本家たちが一致団結して、この多層的な登場人物たちと彼らの感情、そして新しく刺激的で非常に感情的な物語に作り上げていきました。またフィービーはユーモアのセンスを兼ね備えていて、それは彼女特有のものであり、脚本にもそれが反映されていたので、とても素晴らしかったです。

──ボンドガールからボンドウーマンへといった新時代を切り開く映画であり、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じられる最後の作品でもあります。そんな作品に参加することにためらいはありませんでしたか?

“イエス”というのをためらったわけではありませんが、これはただのシリーズ作品ではなく、映画史に残る作品なんです。ただ、私がこの映画への出演を依頼された時点では、このパロマというキャラクターは存在していませんでした。私は参加する企画に対していつもただ興奮するのではなく、そのキャラクターを通して何ができるのかを知りたいのです。そこで、キャリー・フクナガ監督と話す機会があり、そのビジョンを彼が話してくれたときは、もちろんすぐに興奮しましたよ。パロマは、これまでとは一味違う新しいタイプのボンドウーマンだったので。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
© 2019 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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