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【インタビュー】『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』スタントドライバーが語る「家族のような」現場 ─ 過酷カーアクションの裏で

© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.
007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

── 初めて参加されたときは、ボンドの運転方法みたいなことへの研究はされましたか?過去の映画を観るとか。

私が参加したのは、全く新しいボンドだったと思います。私は参加していないですが、それは『007 カジノ・ロワイヤル』から始まりました。けれど基本的には、当時のスタント・コーディネーターでもあったゲイリーが ─ 今作はリー・モリソンですが ─ よく知っていました。彼らは監督と一緒に取り組んでいたので。例えば、ボンドは、感情をとても抑えたドライバーです。だから表裏の二面性を出す必要はなくて。時々、幻想的なまでの車を動きを捉えたショットを撮る時もありますが、思い切りすぎてもいけない。そういう時は、スタイルを変えながら取り組まなければいけないです。

私たちは、ずっとスタント・コーディネーターの演出を受けています。言ったとおり、今作ではリーの担当です。それから、監督が彼ら(コーディネーター)に指示を与えるので、私たちはチームとして動くのみ。リハーサルもします。リハーサルから何をするのかを学びます。でも私は、過去作全部を観ましたね。だからこそ、自分なりの考えも持っていました。

アストンマーティンとの協力、現地での緻密な準備

── あなたが運転した車種についても教えていただけますか?アストンマーティンDB5を運転されたのは知っていますが、実際にはほかにも乗られたんですか?

今作では、2つのカーチェイスシーンに参加しました。1つは、イタリアでのシーン。ボンドはDB5に乗っていました。それから、スコットランドでも大がかりなチェイスシーンがあって。トヨタの車に乗りました。ランドクルーザーです。ジャガーランドローバーの新型ディフェンダーに追われていた時のシーンです。

あのシーンもすごく楽しくて。スコットランドで1ヶ月間ほど(訓練に)時間をかけました。ノルウェーにも1週間行きました。あとダニエルが乗っていた車だと、アストンマーティンのV8ヴァンテージです。ロンドンにあるガレージから出てくるシーンでした。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
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── アストンマーティンのValhalla(ヴァルハラ)は運転しなかったんですか?

運転はしましたけど、あれは本物のヴァルハラではないんです。そう見えるように作られただけで。あの当時、本物はまだ用意がなくて。でも確か、前に乗ったことはありましたね。スコットランドで運転しました。ボンドとしてではないですが、他のキャラクターとして乗りました。でも実際に映画で(Valhallaが)使われていたかは分かりません。(本編を)観た時に驚くかもしれないですね(編注:取材時のヒギンズ氏は『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を未鑑賞)。とにかく1日は運転したと思います。

── すごいですね。難易度の高いカーチェイスのシークエンスでは、常に多くのリスクが付き物だと思います。撮影に入る前に、どのような準備をしましたか?どれくらいの時間を費やされたのかも気になります。

撮影が始まる2〜3週間前には、もうマテーラ(撮影地)に入っていたと思います。いろんな場所を走るので、シークエンスのプランを練る必要があって。私たちには映画全体を通して定石があるんです。たくさんの車が関わることもあって、繰り返しリハーサルを行いました。私たちは、望んだ通りの動きを全ドライバーたちに理解してもらって、実際にその通りに動いているかの確認も入念にチェックする必要がありました。最終日には、1つの大きなチームになっていましたよ。

準備には、正確な寸法を測るためにカラーコーンを使ってマーキングをしました。道や街全体を閉鎖するのはなかなか難しいので。現地に着いてすぐ、撮影の準備をしなければいけなかったです。飛行場のような場所で、車の動作チェックもしました。車は映画用に特別に作られていることもあって、アストンマーティンとも仕事を共にしました。彼らも私たちの要望にあわせた車の開発を望んでいました。なので、実際に撮影が始まる前にもたくさんの準備を要しました。撮影は費用もかさむのでね。

── となると、製作を進めていく上でコツを掴むことも必要だったんですね。

まさに、そうなんです。もし車が飛んでしまったら……とか、必要に応じて変更も加えながら。ほとんどの車は完璧に動いてくれるものですが、助席とか後部座席にカメラを置くとなると、重さのバランスも変わってきてしまう。何もかも変わってしまうんです。なので、例えばカメラの補助機材を使って振動しないようにするとか、そういったテストはやりました。そうした中で、私たちは自分たちが望んだ通りのことができたかなと思います。たくさんの側面があるんですけどね。

Writer

THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

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