『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』本予告編が到着 ─ 50年越しの日本初上映、タランティーノ「この映画を見て映画監督になろうと思った」

1969年に『ウエスタン』として日本初公開された、巨匠セルジオ・レオーネの超大作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』オリジナル版(2時間45分)が、2019年9月27日(金)より日本初公開となる。このたび、本作を愛するクエンティン・タランティーノ監督のコメントを使用した本予告映像が到着した。
大陸横断鉄道敷設によって新たな文明の波が押し寄せていた西部開拓期。ニューオーリンズから西部に嫁いできた元・高級娼婦のジルは、何者かに家族全員を殺され、広大な荒地の相続人となった。莫大な価値を秘めたその土地の利権をめぐり、ジルは、鉄道会社に雇われた殺し屋、家族殺しの容疑者である強盗団のボス、ハーモニカを奏でる正体不明のガンマンらの熾烈な争いに巻き込まれていく…。
クリント・イーストウッド主演『荒野の用心棒』(1964)『夕陽のガンマン』(1965)『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(1966)を大ヒットに導き、イタリア製西部劇=マカロニ・ウエスタンのブームを巻き起こした巨匠セルジオ・レオーネが、本作では西部開拓史を題材に作家性を前面に打ちしだした。共同原案は若き日のベルナルド・ベルトルッチとダリオ・アルジェント、音楽は天才エンニオ・モリコーネという錚々たる顔ぶれが担当している。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウェスト』の世界公開から50年を経た今年2019年5月、マカロニ・ウエスタンとセルジオ・レオーネ研究の世界的権威で、ロンドン王立美術大学の学長であり批評家のサー・クリストファー・フレイリングは、数十年間におよぶ研究の総決算として「ONCE UPON A TIME IN THE WEST:SHOOTING A MASTERPIECE」という、縦29.5 cm×横25.4cm×厚さ3.8cmのハードカバー、335ページの大著を発表。生前のレオーネ監督へのインタビューをはじめ、スタッフとキャストの証言、カルロ・シーミ美術監督によるセットデザインや衣装デザイン画、撮影日誌など、本作のすべてが網羅された内容となった。

「ONCE UPON A TIME IN THE WEST:SHOOTING A MASTERPIECE」REEL ART PRESS刊
この本で12ページもの序文を記したのは、最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で本作のタイトルを引用したクエンティン・タランティーノ監督。マカロニ・ウエスタンというジャンルやレオーネ作品への愛と敬意を語っていたタランティーノは、序文にて「セルジオ・レオーネこそイタリア映画界で最も偉大な映画監督であり、フィルム・スタイリストでありストーリーテラーである」と語り、「この映画を見て映画監督になろうと思った」と告白している。
オリジナル版の日本初公開にあたって製作された新たな予告編映像は、50年前に作られた2分40秒のアメリカ版予告編を再編集して1分40秒に短縮。原版のナレーション・セリフ・効果音を全てカットし、代わりにエンニオ・モリコーネ作曲・指揮による壮麗なテーマ曲をたっぷり聴かせる構成として、タランティーノのコメントと、フィルムコメント誌の作品評が加えられた。
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』は2019年9月27日(金) 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』公式サイト:http://onceinthewest2019.com/