『パシフィック・リム』のお手本は『トップガン』だった ─ トム・クルーズをイドリス・エルバの役に起用試みるも叶わず

映画『パシフィック・リム』(2013)でイドリス・エルバが演じた環太平洋防衛軍司令官のスタッカー役に、当初トム・クルーズが検討されていた。これは公開前の報道でも明らかになっていたことだが、この度米Colliderではギレルモ・デル・トロ監督が当時の様子を明かしている。
『パシフィック・リム』は、人類滅亡の危機をもたらす巨大生命体「KAIJU」と、唯一の対抗手段である人型巨大兵器“イェーガー”を操縦するパイロットたちの死闘を描いたSF怪獣映画。強い正義感で戦いを勝利に導いたスタッカー役について「トム・クルーズがやる予定でした」と話すデル・トロ監督は、キャスティング時をこう振り返る。
「カラオケまでご一緒しました。結局、契約することはできませんでした。彼もやりたがっていましたよ。私たちも開発を進めていましたが、彼は参加できなかったんです。私たちも“そしたら、イドリス・エルバにお願いしてみないか?彼は神様だから”となって。脚本も書き直しました。」
当時、トムは『オブリビオン』(2013)と製作時期が重なっていたため、出演することができなかった。デル・トロ監督は「興味深い類似点になりそうだと思いました」とも語っているが、それは本作がジーン・ハックマン主演の『勝利への旅立ち』(1986)と、トム・クルーズ主演の『トップガン』(1986)を「手本」としていたため。デル・トロ監督は「(実現していたら)すごく楽しかったでしょうね」と振り返った。
ちなみにデル・トロ監督によれば、トムとは過去に3度、映画の企画を進めたことがあるという。その一つがハワード・フィリップス・ラヴクラフトの怪奇小説『狂気の山脈にて』の映画化企画。2011年にトムは主演に起用されていたが、採算が取れないという理由で企画は頓挫している。この後、デル・トロ監督は米レジェンダリー・ピクチャーズより『パシフィック・リム』の監督を依頼されることになった。こうした状況にデル・トロ監督は「私の人生は不思議なもので、『フォレスト・ガンプ/一期一会』みたいです」と語っている。
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Source: Collider





							
							
							
							













                                                    






