サイモン・ペッグ、『M:i:III』撮影時にアルコール依存症を隠していた ─「依存症に乗っ取られてしまう」

サイモン・ペッグはキャリアを代表する『ミッション:インポッシブル』シリーズ3作目『M:i:III』(2006年)撮影時に、自身のアルコール依存症を打ち明けられず、周囲に隠していたのだそうだ。英The Guardian紙のインタビューにて当時の心境を明かしている。
『M:i:III』にてIMFの職員ベンジー・ダン役で『ミッション:インポッシブル』シリーズに参加し、以降の全作品に登場しているペッグ。ベンジー役を含め、『宇宙人ポール』(2011)や『スタートレック』シリーズのモンゴメリー・スコット役など、どこかいつも憎めない愛されキャラのイメージが強いペッグだが、長年、うつ病とアルコール依存症に苦しんでいたことを過去にも告白している。しかし『M:i:III』はキャリアが大きく飛躍する渦中であったものの、そのタイミングでは、事実を打ち明けることができなかったのだとペッグは言う。
「誰にも気づかれることなくやってのける術を身に着けてしまうんですよ。(依存症が)自分を乗っ取ってしまうから。依存症って依存症のままでいようとするし、止まることがないようにあらゆることをやられてしまう。だけど、結果的に隠せないポイントまで到達してしまったとき、ありがたいことに僕は潜水していた状態から引きあがることができたんです。」
うつ病や依存症を抱えるスターは決して少なくなく、ドウェイン・ジョンソンもうつ病を患っていた過去を打ち明けている。ペッグにとっては、依存症を認め、回復の必要性を受け入れる上で、2009年に娘が誕生したことと、トム・クルーズとの「シンプルかつ友好的」な関係が大きく寄与したそうだ。シリーズ最新作『デッドレコニング』は間もなく公開の『PART ONE』も『PART TWO』(2024年7月28日米国公開予定)も出演のペッグは、人気TVシリーズ「ザ・ボーイズ」(2019)にも復帰している。オファーも多く、多才なペッグが、これからも穏やかに俳優業に臨めることを願ってやまない。
Source:The Guardian