ザッカリー・リーヴァイ、新作映画でベネディクト・カンバーバッチと共演 ─ グアンタナモ収容所の虐待、現在進行形の実話描く

『シャザム!』(2019)のザッカリー・リーヴァイが、グアンタナモ収容所の恐るべき実話を描く新作映画『Prisoner 760(原題)』に出演することがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。
キューバのグアンタナモ海軍基地には、2001年の米国同時多発テロの後、テロの容疑者と目される人物が大勢移送されている。米国の主権下ではないため、憲法の縛りを受けないという特性を持つこの場所では、米軍による容疑者に対する拷問と虐待が日常化していた。水責めや棺桶への閉じ込め、睡眠妨害など、人権を無視した尋問と生活を強要され、自殺者も出ていたという。
『Prisoner 760』は、2002年に逮捕されるやグアンタナモ収容所に移送され、裁判などを受ける機会もないまま、現在も拘留が続けられているモハメドゥ・ウルド・スラヒ氏の手記『グアンタナモ収容所 地獄からの手記』(河出書房新社刊)を映画化するもの。2002~2005年にスラヒ氏が執筆した手記は、米政府による大量の黒塗り(検閲)を経て刊行された。
スラヒの弁護を担当するナンシー・ホランダー、同僚テリ・ダンカンを演じるのは名優ジョディ・フォスターと『ダイバージェント』シリーズのシェイリーン・ウッドリー。手記を執筆したモハメドゥ・ウルド・スラヒ氏には『預言者』(2009)『マグダラのマリア』(2018)のタハール・ラヒムが起用された。そして、彼らを支援する海軍少佐スチュアート・カウチ役として、ベネディクト・カンバーバッチが主演・製作を務める。
そしてリーヴァイが演じるのは、カンバーバッチ演じるカウチの旧友である連邦捜査官ニール・バックランド役。すでに撮影は南アフリカで始まっているため、リーヴァイは『シャザム!』続編に先がけて本作の撮影に参加するとみられる。
監督を務めるのは、『ラストキング・オブ・スコットランド』(2006)『消されたヘッドライン』(2009)のケヴィン・マクドナルド。脚本は『ユナイテッド93』(2006)『キャプテン・フィリップス』(2013)のプロデューサーを務めたマイケル・ブロンナーが執筆し、ドラマ「インフォーマー/潜入スパイ」(2018)のローリー・ヘインズ&ソラブ・ノシャーヴァニがリライトを担当した。
Source: The Hollywood Reporter