『ボヘミアン・ラプソディ』でクイーンにハマったら、サントラの次はコレ ─ 音源も大ヒットの舞台裏、ユニバーサル ミュージックに訊く


── 本当に空前の大ヒットですね。これは凄いことになりそうだと気付いたのはいつ頃ですか?
2018年11月9日に映画が封切られた後、その週明け月曜日に週末動員ランキング1位になったと聞いた時ですね。その週の木曜日にTV番組で長めの特集が組まれたんですけど、そこから色々なTV番組に特集を組んで頂けるようになって、そこからはもう雪崩式に広がっていきました。
あとは、取材やお問い合わせに対応しているだけで1日が終わるくらいでした。2019年1月13日時点まで、再放送を含めて98番組に取り上げて頂いています。ひとつのプロジェクトでここまで多くの番組に取り上げて頂けたことは、個人の経験ですが前例がありません。同僚や上司は、忘年会なんかで業界関係者と会うと、まず「クイーン、凄いね!」と声をかけられたみたいです。
── 映画サントラの次に売れているのは、どのタイトルですか?
2004年のクイーン再ブーム時にリリースした日本独自企画盤の『ジュエルズ』です。理由は、このアルバムが最も日本の皆さんに浸透しているからかもしれません。それから、映画サントラには入っていない「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」が収録されているのもポイントかもしれないです。この曲は、映画ではちょっと登場するだけですけど、日本人にとってクイーンの楽曲といえば「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」が有名ですよね。もちろん、もともとはフレディのソロ曲で、改めてクイーンとしてレコーディングされた曲ですが、ドラマやCMで使用されてとても人気の曲ですね。

ちなみに、『ジュエルズ』の次に日本で売れているアルバムが『グレイテスト・ヒッツ』(1981)なんですが、これはイギリス史上一番売れているアルバムです。

オリジナル・アルバムで一番売れているのは「オペラ座の夜」(1975)です。映画にもアルバムを制作するシーンが登場しますし、「ボヘミアン・ラプソディ」も収録されているからだと思います。

── ところで、寺嶋さんは映画『ボヘミアン・ラプソディ』、どうご覧になりました?
最高だったと思います。試写会では号泣しました。僕は音楽映画のサントラでは『ピッチ・パーフェクト』シリーズや、伝記映画としては、『ジェームス・ブラウン~最高の魂(ソウル)を持つ男~』(2014)などを担当していましたが、『ボヘミアン・ラプソディ』はネクストレベルでしたね…。
主演のラミ・マレックとフレディって、よく見比べると決して似ているわけではないと思うんです。それでも劇中でだんだんフレディにしか見えなくなっていって、終盤ではもう「あぁ、フレディだ」と。素晴らしいスタッフにも恵まれたからこそ生まれた、奇跡のような映画だと思います。
日本だから実現 クイーン独占取材の舞台裏
── 日本での再ブレイク、この反響はクイーンのメンバーにも届いているんでしょうか?
間違いなく届いています。ブライアンも映画のヒットを喜んで配給のFOXさんが贈られた法被を着ていましたね。
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