『ハリー・ポッター』以降、ダニエル・ラドクリフが大作映画に出演しない理由 ─ 「自主製作の世界に惹きつけられる」

映画『ハリー・ポッター』シリーズでタイトルロールを演じ、世界的スター俳優となったダニエル・ラドクリフ。しかしラドクリフは、同シリーズが『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)で完結して以来、ハリウッドのスタジオが手がける大作映画には出演していない。
たとえば詩人アレン・ギンズバーグを演じた伝記映画『キル・ユア・ダーリン』(2013)、ダーク・ファンタジー映画『ホーンズ 容疑者と告白の角』(2014)、そして死体役で話題を呼んだ『スイス・アーミー・マン』(2016)。最も大作映画に近いのは『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(2016)だが、この作品も製作費でいえば『死の秘宝 PART2』の3分の1程度だ。なぜ、ラドクリフは大作映画に出演しなくなったのか? Star2.comにて、その真意が明かされている。
ダニエル・ラドクリフの「脚本主義」
「わざとそうしているわけではないんですよ」。ラドクリフの答えは明確だ。スタジオ製作によるブロックバスター映画を意識的に避け、小規模の映画を選んで出演しているのではないという。
「僕は脚本に従って作品を選んでいるんです。(脚本上の)リスクが大きすぎる映画は、お金を出す人を見つけるのが難しいですよね。自主製作の世界、あるいはテレビの世界と同じくらいチャレンジングで、変で、興味深い脚本は、多くの巨大スタジオでは見つけられないと思っています。」
そしてラドクリフは「自主製作の世界で生まれたものに、僕は惹きつけられているんです」と言い切る。「もしもスタジオ製作の映画でそういう作品が生まれて、脚本を気に入れば、クレイジーな大作映画には出演したいですね。とにかく良い脚本を待っています」。

今回のコメントは、過去のラドクリフによる発言にも通じるものだ。『ハリー・ポッター』以外のシリーズ作品に出演することへの興味を問われた彼は、「脚本さえ良ければ、どんな企画でも喜んでやりたい」と答えていたのである。とにかく脚本主義であるラドクリフは、現在の志向として、いわゆる大作映画が紡ぎ出すストーリーではなく、きわめて作家性の強い企画に関心があるということだろう。
ちなみにラドクリフによれば、これまで身体的に一番大変だった仕事は「11ヶ月間、週に8回舞台に立った」というブロードウェイ・ミュージカル『How to Succeed in Business Without Really Trying(原題)』(2011-2012)。演技面で最大の試練となったのは、冒頭にも触れた、死体役を演じた『スイス・アーミー・マン』だったという。
「頼りにできるものが何ひとつありませんでした。これまで演じてきた役柄は、すべて事前に準備することができたんです。だけど、あの役は何を準備していいのかわからなくて。現場に行って、とにかく監督たちは自分の求めるものを理解しているんだと信じて、そして撮ってもらいましたね。」
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Source: Star2.com