トム・クルーズ版『アウトロー』の再映像化に「リーチャー」原作者が意欲 ─ 「僕の中では終わっていない」

小説「ジャック・リーチャー」シリーズに基づく、Amazon Prime Videoのドラマシリーズ「リーチャー ~正義のアウトロー~」が人気を博している。原作小説は過去にトム・クルーズ主演で2度映画化されているが、原作者のリー・チャイルドは同2作の再映像化にも強い意欲を示した。
アラン・リッチソン主演「リーチャー ~正義のアウトロー~」は、シーズン1&2がともに驚異的な視聴者数を記録し、シーズン2は2023年にPrime Videoで最も視聴された作品となった。批評家からも高い評価を得ており、シーズン3も2025年2月20日にリリースされている。
チャイルドによる原作小説は、かつてクルーズ主演の映画『アウトロー』(2012)『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016)として映像化されたが、原作のイメージと一致しなかったがゆえに賛否両論を招き、その後テレビシリーズにシフトした経緯がある。現在のドラマ版の成功を受けて、再び『アウトロー』や『ネバー・ゴー・バック』を再び映像化する可能性はあるのか?
米Techraderのインタビューで、チャイルドは「僕の中では終わっていません。絶対に再訪したい」と熱意を示した。もっとも「急ぐ必要はないと思います。どの媒体でも映像化されていないものをやりましょう」と述べており、まずは新規の映像化を優先する意向だ。「映画化された物語をやりたい気持ちはありますが、それは後回しです」という。
映画とテレビシリーズ両方の製作に携わったチャイルドは、原作を忠実に映像化するなら後者が最適解だと話す。
「僕の好みは配信シリーズです。単純に尺が長いから。本当に贅沢なことですよ。長編映画は上映時間に制限があるけれど、(テレビシリーズなら)細かい描写や静かなシーン、楽しいシーン、繊細なシーンなど、すべてを表現する時間がある。本当に嬉しいし、素晴らしいことです。」
約2~3時間の上映時間に収めなければならない映画に比べ、テレビシリーズは複数エピソードからなる構成ゆえに物語をより詳細に描くことができる。配信シリーズは1話あたりの尺にも自由度があるため、より多くの要素を取り入れることも可能だ。
「どんな小説の作者でも、映画より配信シリーズを選ぶと確信しています」とチャイルドは言う。「素晴らしい映画もありますが、小説とはまったく異なります。けれども配信シリーズは、シーズンごとに原作にきわめて忠実なものにすることができる」。
「リーチャー」はすでにシーズン4の製作も決定しており、計画は急ピッチで進行中。「(内容は)すでに決定し、準備は整っています。脚本も仕上がり、撮影は2025年夏に開始予定です」と語った。「もちろん、(シーズン5が)実現することも願っています」。
「リーチャー ~正義のアウトロー~」シーズン1~3はAmazon Prime Videoで配信中。
▼ 海外ドラマの記事
新「ハリー・ポッター」ドラマ、ルシウス・マルフォイが早期登場か すでに撮影しているとのこと マイケル・ファスベンダー主演、ケネディ家の生涯描くNetflixドラマ決定 ─ アメリカ版「ザ・クラウン」になるか? アメリカの名門一族を描く 『13日の金曜日』前日譚ドラマ「クリスタル・レイク」撮影終了 ─ A24製作の完全新作 1作目の前日譚 「ストレンジャー・シングス」スピンオフ、『スター・ウォーズ』とは異なり「神話は拡大しない」 ─ 「つながりはあるが、アンソロジーのように」 「今度はこの惑星、とはいかない」 「IT/イット ウェルカム・トゥ・デリー」脚本家、原作者スティーヴン・キングの賛辞に安堵 ─ 「まさにキャリアのハイライト」 もうすぐ配信開始
Source: Techrader