『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督がプリクエルを評価「ゴージャスな子供向け映画を作った」

時代が変われば、作品の評価も変わる。『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)『エピソード2/クローンの攻撃』(2002)『エピソード3/シスの復讐』(2005)から成る「プリクエル3部作」の評価は公開当時、(とりわけ『エピソード1』については)必ずしも絶賛されたものではなかった。
ところが、ディズニーのルーカスフィルム買収後、新たな指針と共に製作された『フォースの覚醒』(2015)『最後のジェダイ』(2017)『スカイウォーカーの夜明け』(2019)の続3部作でスカイウォーカーの物語が延命されると、プリクエルへの見方にも変化が生じた部分がある。俳優のサイモン・ペッグが「ジョージ・ルーカスが恋しい」「プリクエルには色々文句を言ってしまったけど、やっぱり彼のイマジネーションって凄かった」と認めたように、在りし日のジェダイの活躍を描いたプリクエル3部作には再評価の機運が高まっているのだ。
そんな続3部作の中間作、『最後のジェダイ』でサーガ史上最大の大展開をもたらした張本人と言えるライアン・ジョンソンが、プリクエルに対する評価をTwitterにて語った。
ライアンは、とあるアカウントの「『スター・ウォーズ』プリクエルのイイところ言ってみて?」という雑なフリに反応。この元ツイートは特にライアンにメンションされたものではないが、自らリプライしてみせた形だ。
Lucas made a gorgeous 7 hour long movie for children about how entitlement and fear of loss turns good people into fascists, and did it while spearheading nearly every technical sea change in modern filmmaking of the past 30 years.
— Rian Johnson (@rianjohnson) June 29, 2020
「ルーカスは、権利と失うことへの恐怖が、いかにして善人をファシストに変えてしまうかを描いた、ゴージャスな7時間長の子供向け映画を作った。そして、過去30年間におよぶ現代映画製作の技術分野のほぼ全てを変える先陣を切った。」
この投稿に対しては、ライアンが「子供向け映画」と表現した点についての意見が集まっている。補足しておくと、『スター・ウォーズ』は子供のための映画だというのはジョージ・ルーカス本人もたびたび公言しているところであり、「クローン・ウォーズ」デイブ・フィローニもそれを承知しているものだ。
また、『エピソード2/クローンの攻撃』では長編映画としては初めて完全デジタル撮影に挑戦し、これがきっかけとなって撮影機材のデジタル化が発達したという事実もある。
ライアンは野心的な試みで『最後のジェダイ』に挑み、大きな賛否の議論を巻き起こした。その後、新たな3部作映画を手掛けるとの報道もあったが、企画は潰えることなく今も進行中との情報もある。